「アーケードからの脱却」を図る老舗ゲームスタジオHousemarque、バトロワ新作開発を中断し、さらに野心的な大作に力を注ぐ

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フィンランドのゲームスタジオHousemarqueは1月23日、バトルロイヤルゲーム『STORMDIVERS』の開発を中断し、別途開発を進めているAAA級タイトルに注力することを発表した。今年スタジオ設立25周年を迎える老舗開発スタジオHousemarque。同スタジオのチーム規模は約80人と過去最大。現在は全スタッフが総力をあげ、Housemarqueにとって過去最大かつもっとも野心的なタイトルの開発に取り組んでいる最中だという。

開発中の大作は未発表のタイトルであり、同じくまだ公表していないパブリッシングパートナーのサポートを受けながらプロジェクトを進めているとのこと。当初はプリ・プロダクション止まりになると思われたが、いまではプロジェクト始動から約3年が経過し、本格的な開発段階に突入。CEOのIlari Kuittinen氏は、きたる数か月のうちに情報を公開できることを楽しみにしていると述べている。2020年にはたくさんのサプライズが待っているということで、発表および発売はそう遠くなさそうだ。

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パブリッシングパートナーには、過去数年にわたり支援してもらっており、サポートは月を増すごとに厚くなっているという。具体的なパートナー名はまだ未公開。Housemarqueの過去の動きを見てみると、『RESOGUN』『Alienation』『Matterfall』など長らくSIEがパブリッシャーとなり、PlayStationプラットフォームでゲームを独占配信してきた。その流れを汲んで新世代コンソール向けの新作を開発しているのかどうか、気になるところ。

『RESOGUN』

1995年に生まれたHousemarqueは、『RESOGUN』『Alienation』『Nex Machina』などアーケードライクなゲームを得意とし、高い評価を獲得。しかしながら時代は移り変わり、彼らが得意としてきたジャンルでは、売り上げを出し開発費をカバーすることが難しくなってきた。そして2017年8月、先述したスタジオCEOのKuittinen氏は「ARCADE IS DEAD」(アーケードは死んだ)と題したメッセージを投稿。アーケードライクから脱却し、新しいジャンルに挑戦していくと表明した。

ゲーム業界は、活発なコミュニティに支えられたマルチプレイ体験を作り出すことに力を入れ始めており、Housemarqueもその流れにあわせて前に進むとKuittinen氏は語っていた。そして一年後の2018年8月に発表されたのが、バトルロイヤルゲーム『STORMDIVERS』である(関連記事)。近未来のディストピア世界を舞台とする三人称視点のクラス制SFシューターであり、Housemarqueならではのハイスピードな展開や、美しいビジュアルエフェクトが確認できた。当初2019年発売予定となっていたが延期。今回の発表にあるように、未発表タイトルに全リソースを注ぐため、『STORMDIVERS』の開発はひとまず中断される(公式ブログ)。

『STORMDIVERS』の発表当時は、大量のバトルロイヤルゲームが続々と発表・発売されていた。そうした事情もあってか、発表トレイラーのユーザー評価は芳しくなかった。Kuittinen氏は後日、バトルロイヤルブームに便乗したわけではなく、2015年からプロジェクトを始めていたと説明している。ただ現在のバトルロイヤル市場では競争相手が多く、『PUBG』『フォートナイト』『Apex Legends』などと比べて資金力が劣るHousemarqueとしては分が悪い。2019年4月のインタビューにてKuittinen氏は、「競争が激しく、成功しそうにない」と認めている(VG247)。

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なお『STORMDIVERS』とは別に、未発表の大型タイトルを開発していることは、2018年12月時点で発表されていた。スタジオを存続させるためには、Housemarqueらしさを維持しつつも、より規模が大きく野心的なゲームを作らなくてはならない。そんなスタジオとしての未来をかけた新作ということで、披露される日が楽しみである。先述した「ARCADE IS DEAD」の投稿内容から察するに、何かしらのマルチプレイ体験が伴う作品になるのではないだろうか。

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