『ポケットモンスター ソード・シールド』にて、空に浮かぶことができる“壁抜けグリッチ”が発見される。地中に潜ることも可能

 
Image Credit : BLAINES / Nintendo / The Pokémon Company

ポケットモンスター ソード・シールド』にて、ゲーム内に存在する“見えない壁”を抜けられる不思議なグリッチが発見された。発見者はYouTuberのBLAINES氏。きのみの木に関する調査を日々続けていた氏が、偶然見つけたのだという。氏からうかがった話をまじえて、再現手順などを記述していく。

Image Credit : BLAINES / Nintendo / The Pokémon Company

この壁抜けグリッチは、見えない壁の制約から逃れるグリッチ。通常では入れない場所に侵入できる。岩の中や山の中など、ゲーム内で用意されている道の外に出られるわけだ。かなり自由に移動できるが、プレイヤーのいる高度自体は場所に合わせて変更される。段差がある場合は、段差を降りれば段の下の高さに主人公の場所が自動調節される仕組み。再現手順としては、以下のとおり。

1. 3番道路へ飛び、東へ進んだところにあるきのみの木のそばに行く(壁に近いきのみの木が必要であるため)
2. ロトムじてんしゃに乗る
3. オンラインにつなぎ、ランクバトルをおこなう(勝っても負けても逃げてもいい)
4. できる限り該当の木へくっつく
5. ポケモンが落ちてくるまで、木を揺らす
6. ポケモンから逃げて戦闘を終え、すぐに木の方へとダッシュし、木にくっつく
7. 再び木にきのみを実らせるために、日付を変える
8. ポケモンが出るまで木を揺らし、ポケモンから逃げる
9. 成功すると壁の外に出ることができる

手順をうまく踏むことで、壁の制約のない世界がお出迎え。このグリッチを利用することで、プレイヤーは“空”に向かうことすら可能だ。指定された場所にて、スティックを特定の角度にて何度も傾けることで、自転車で宙に浮いていく。この操作を続けていれば、たちまち空に浮かぶ主人公が誕生だ。ただし、この操作はかなり難しく、一定以上の高さには行くことができないとのこと。

空だけではなく、地中へも潜ることもできるようだ。スティックを少しずつ細かく傾けていくことで、ゆっくりと“地下の世界”へと進んでいく。こちらも一定の深さ以上は潜れないようだが、地下世界に行く事自体は可能。場所によっては、かなり深くまで潜れるかもしれないとのこと。空に浮かぶのも地中に潜るのも、かなり繊細なスティック操作が要求されるようだ(詳しくは上動画の9:23~をチェック)。なお同グリッチは、通常では抜けられない場所に行くことができるグリッチであるが、区切られたマップの外には行くことは不可能。つまり、3番道路の範囲の中での移動に留まる。壁の外の壁があり、それを超えることはできない。

BLAINES氏は、これまでにもきのみの木に関する調査を進めており、きのみの木を揺らす際に、キャラクターの位置が少し後ろになる挙動に着目。その結果として今回のグリッチを見つけたようだ。壁沿いのきのみの木を何度も揺らすことで、壁の外の世界に行くことが可能になる。それ自体は、理屈としては納得しやすい。興味深いのは、オンライン対戦のプロセスを挟む必要があること。このプロセスは一連の動作に無関係に見えるが、「ランクバトル」をした後でのみ、このグリッチは再現可能であるという。つまり、「カジュアルバトル」では再現できないということ。『ポケットモンスター ソード・シールド』では、ストーリー進行中でも、オンライン要素との連携がおこなわれている。BLAINES氏は、はっきりした理由はわからないが、このオンライン要素の仕様が関係しているのではないかと推測している。

『ポケットモンスター ソード・シールド』はオープンワールドゲームではないので、前述したように、エリア内でしか壁抜け移動はできない。しかしながら氏は、スピードランなど早解きクリアをする上では、重要なテクニックになるかもしれないとコメントしている。もしワイルドエリアのような広大な場所にて、このグリッチを繰り出すことができれば、クリア時間を短縮する技になりそうだ。ちなみにこのグリッチが発動中は、壁抜け状態が続くわけだが、そらをとぶをすることで解除可能。ただし氏は、万が一のことを考慮して、オートセーブを切っておき、セーブせずにこのグリッチを出すことを推奨している。

Image Credit : BLAINES / Nintendo / The Pokémon Company

地面抜けグリッチが話題になった作品といえば、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』があげられる。同作の地下世界に関する探求は、今もなお続けられている。『ポケットモンスター ソード・シールド』は前述したようにオープンワールドゲームではないため、地下世界でできることや行ける場所は限られているが、このグリッチが応用されていくことで、ゲームにおける新たな“裏の一面”が見られるかもしれない。BLAINES氏は、今後もこのグリッチを研究していくとのことなので、興味のある方は氏のチャンネルをチェックしておこう。

【UPDATE 2019/12/17 17:00】
同グリッチは、早速進化を遂げている。詳しくはこちら