『Strange Telephone』Nintendo Switch版発表、11月7日発売へ。6桁の番号をダイヤルして、不思議な世界巡るADV


アクティブゲーミングメディアが運営するゲームパブリッシャーPLAYISMは10月31日、『Strange Telephone(ストレンジテレフォン)』Nintendo Switch版を11月7日に発売すると発表した。価格は980円。Nintendo Switch版ではHD振動に対応し、コントローラーへの最適化が行われている。PLAYISMの公式Twitterでは、Nintendo Switchの画面にレトロな電話機が映し出された、『Strange Telephone』のプレイヤーには見覚えのあるPVが公開されていたが、Switch版を告知する動画だったというわけだ。

『Strange Telephone』は、6桁の番号を入力して脱出を目指すADV。iOS/Android/Steamにて配信中の作品だ。主人公は、赤い靴を履いたポニーテールの少女ジル。ゲームは、Coreという空間から始まる。Coreには現実世界へ繋がる扉があるものの鍵がかかっており、閉じた空間である為歩き回ってもどこへも行けない。そこでジルは、6桁の番号を電話機へ入力してCoreから別の空間へ飛び、奇妙な空間からの脱出を目指し、手がかりを探していく―――というのが本作の大筋となる。

不穏なBGMが流れる工事現場。ケミカルな味がしそうなお菓子の国。謎の植物や住人の住まう未知の森。寓話に迷い込んだかのような幻想的な世界。ランダムな6桁の数字や、ゲームの内外で得たヒントを元に番号を入力すると、ドットとレトロなBGMで表現された小さなエリアが待ち受けており、電話機で繋がった先々でアイテムを入手したり、仕掛けを解きながら、世界を巡っていく。また、敵や世界の住人たち、設置されたオブジェクトなどにはそれぞれテキストが用意されており、「書庫」から個別の設定が閲覧できる。本作においてはストーリーは直接的には語られないが、こうしたテキスト群からジルや世界について、断片的に伺い知れるようになっている。隣り合った数字のエリアとは繋がっているため、連なったエリアを歩いて回ることも可能。エンディングは、複雑なものから奇妙なものまで全部で11種類だ。

本作は、インディーゲームデザイナーのyuta氏が2015年に開発を始め、2017年にスマートフォン向けに配信された後、2019年にPC版がリリースされたタイトル。スマートフォン版からPC版のリリースまで2年かかっているが、背景にはスマートフォン版の評価が割れ、yuta氏自身が実現したかった要素を実装しきれていなかった悔しさがあり、PC版のリリースと同時に大幅アップデートを行おうと決意したことがあげられる。

Unityへのゲームエンジン移行、グラフィックの一新、コントローラーへの対応やボリュームの増加など、現在のバージョンは最初にリリースされたものとは別物と言っていいほどの作品に仕上がっている。yuta氏は、『Strange Telephone』の他に、スマートフォン向けに『バタガチャ!』、itch.ioにて重力を回転させてゴールを目指すアクションゲーム『Kinesis』を公開中。また、寄生種の宿主である少女を操作するアクションゲーム『Parasite Seed』、短編サイコホラーADV『Memory Of Psycho』の2作品が開発中だという。