『装甲悪鬼村正』新作「プロジェクト:ヴァーミリオン」が、原作に携わったスタッフによりPC向けに開発中。 奈良原一鉄氏は退社済み

ニトロプラスは10月30日、スラッシュダークADV『装甲悪鬼村正』の発売10周年を記念した番組「ぷるぷる座談会」をニコニコ生放送にて配信し、『装甲悪鬼村正』の新作「プロジェクト:ヴァーミリオン(PROJECT VERMILION)」に関する情報を発表した。

ニトロプラスは10月30日、スラッシュダークADV『装甲悪鬼村正』の発売10周年を記念した番組「ぷるぷる座談会」をニコニコ生放送にて配信し、『装甲悪鬼村正』の新作「プロジェクト:ヴァーミリオン(PROJECT VERMILION)」に関する情報を発表した。「プロジェクト:ヴァーミリオン」は、ニトロプラスがPC向けに開発中の作品。先日行われたニトロプラスの20周年を記念したライブイベント「NITRO SUPER SONIC 20th ANNIVERSARY」にて本作が鋭意制作中であることは明かされていたが、作品の概要や制作陣、一部のキャラクターのデザインなどが追加公開された。

『装甲悪鬼村正』は、2009年にニトロプラス創立10周年作品として発売されたPC向け18禁ゲーム。舞台となるのは、空を駆け鉄をも両断する甲冑「劒冑(ツルギ)」が最強の兵器として君臨し、第2次大戦において敗退し六波羅幕府による委任統治が行われている大和。善悪相殺の理が込められた真打劒冑「三世村正」を操る悪鬼・湊景明を主人公に、白銀の劒冑による凶行「銀星号事件」に纏わる剣戟と愛の物語を、古流剣術道場の師範代でもあるというシナリオライター・奈良原一鉄氏が描いた作品だ。

画像は放送画面からのキャプチャー

本日配信された生放送では、『装甲悪鬼村正』で原画を担当したなまにくATK氏、メカニックデザインを手掛けた石渡マコト氏、演出を担当していた嶋流氏、「英雄編」のスクリプトを担当していたおがみけいち氏が登場し、「プロジェクト:ヴァーミリオン」に関する発表が行われた。

最初に語られたのは、『装甲悪鬼村正』後に作品が発表されておらず、ファンの間では「ニトロプラスの地下で劔冑になっている」という噂話まである奈良原一鉄氏が、現在は筆を折りニトロプラスを退社しているという事実だった。『装甲悪鬼村正』本編でテーマとしては完結しているため、同氏は「プロジェクト:ヴァーミリオン」のシナリオを手掛けておらず、本作のシナリオはニトロプラス社内でもっとも原作に詳しいという嶋流氏が担当。原画とメカニックデザインは、なまにくATK氏と石渡マコト氏が引き続き手掛けている。

主人公、加藤テツ
帽子は銀河を鉄道で駆ける作品とは関係がないという

「プロジェクト:ヴァーミリオン」のストーリーは、「悪鬼編」やコミカライズ作品「装甲悪鬼村正 魔界編」よりも後の時系列を舞台に、異能を操る真打劒冑ではなく、工業製品である数打劒冑がメインに描かれる。『装甲悪鬼村正』本編終盤においても、真打劒冑の時代の終焉が描写されていたが、本作においては数打劒冑のプロトタイプの話を軸に据え、レース用の劒冑も含め数打劒冑では達成されていなかった音速を超えようとする試みが紡がれるそうだ。

主人公は、試作機のテストパイロットである加藤テツ。専属メカニックである和泉雪信、グラマーで長身なエカチェリーナ、外国製の試作機なども登場し、ミリタリー寄りの物語が展開されていくのだろう。また、「プロジェクト:ヴァーミリオン」は同社の作品で例えると『鬼哭街』や『沙耶の唄』程度のボリュームが予定とされている。『装甲悪鬼村正』本編に比べると短い作品になりそうだが、これからの入り口としてまずは出すことを目標に制作が進められているそうだ。

放送中にはGHGなどの名前も登場した
左が日本製、右が外国製の試作機だという。従来の数打劔冑よりも、よりメカメカしいデザインになっている。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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