『Dies irae』シリーズのlightが「ういんどみる」運営会社と提携し復活。『シルヴァリオ ラグナロク』は、2020年春に18禁・全年齢版が同時発売


有限会社アレスは10月25日、PCゲームブランドlightと提携し、『シルヴァリオ』シリーズ完結作『シルヴァリオ ラグナロク』を2020年春に発売すると発表した。lightは、運営会社である株式会社グリーンウッドの解散に伴い活動休止となっていた『Dies irae』シリーズや『神咒神威神楽』の開発元で、ビジュアルノベル『シルヴァリオ』シリーズを開発中だったブランド。『シルヴァリオ ラグナロク』は、lightのスタッフにより開発が再開され、18禁版と同時に全年齢版もWindows向けに発売される。本発表と同時に、ティザーサイト及びティザームービーも公開されている。

『シルヴァリオ』シリーズは、西暦2578年にエネルギー問題を起因とする第5次世界対戦が始まり、既存の文明が崩壊した瞬間から約1000年後の新西暦を舞台とした異能バトルアクションADV。大破壊後の世界では、地球全土は星辰体と呼ばれる素粒子に覆われており、星辰体と感応して超人的な身体能力や異能を持つ能力者「星辰体感応奏者(エスペラント)」が、最強の兵器として君臨している。2015年に18禁版が発売された第1作目『シルヴァリオ ヴァンデッタ』では、新西暦1027年の軍事帝国アドラーを舞台に、一度逃げた男が足掻く正義と逆襲の物語。第2作『シルヴァリオ トリニティ』では3国による争いの中、かつて誰かに救われた青年による英雄譚が綴られているという。

 

ティザームービーからのスクリーンショット

シリーズ完結作となる『シルヴァリオ ラグナロク』では、人ならざる神祖の国「千年王国」を舞台に、神殺しを誓った主人公が神々を相手にラグナロクを戦うといい、3作目に相応しいストーリーが描かれているそうだ。ティザームービーでは、荘厳なBGMと共にキャラクターの立ち絵やCG、「おまえは”終焉”であらねばならない」「おまえは”希望”であらねばならない」などの呪いのような文言が確認でき、ストーリー展開を予感させるものとなっている。

ティザームービーからのスクリーンショット
ティザームービーからのスクリーンショット

前述のとおり、lightは運営元である株式会社グリーンウッドの解散に伴い2019年3月末から活動休止となっていたPCゲームブランドだ。熱いシナリオに定評のあるブランドとしてユーザーからの支持を得ており、『Dies irae』のTVアニメ化を目指したクラウンドファンディングでは、約1億円の資金調達に成功していた。しかし、2016年に立ち上げられた『Dies irae』のスマホゲーム化プロジェクト『Dies irae PANTHEON』で、共同でプロジェクトを進めていた開発会社を2社連続で失うことになったことが原因で資金繰りが悪化し、会社の解散が決定。『シルヴァリオ』シリーズについては、別の会社で開発を準備中であり、来年発売できるように準備をしていると公表されていたが、その会社が有限会社アレスだったというわけだ。

今回lightと提携した有限会社アレスは、2010年にアニメ化を果たした美少女ファンタジーADV『祝福のカンパネラ』や『はぴねす!』シリーズをリリースしている美少女ゲームブランド「ういんどみる」の運営会社である。作風こそ違えど、同じPC向けの18禁ノベルゲームを展開しているアレスが提携先となったことはlightのファンにとって朗報だろう。なお、『Dies irae PANTHEON』についても、『Dies irae』シリーズのシナリオライター正田崇氏と、同作の原画家Gユウスケ氏のタッグにより、『Dies irae PANTHEON』に収録予定だったエピソードを独立した作品に仕上げる『黒白のアヴェスター』がEnty上で制作中である。