『Apex Legends』シーズン3にて変化する戦闘環境の詳細が明らかに。キングスキャニオン削除にクロスプレイ対応予定の可否など


新シーズンの開幕が目前に迫る『Apex Legends』。先日公開されたローンチトレイラーでは、新レジェンドCryptoの能力や、新たなマップの外観、シーズン3にて展開される物語の一端などをうかがえた(関連記事)。これらの新要素の追加は、『Apex Legends』にどのような変化を与えるのか。Respawn EntertainmentのCEOであるVince Zampella氏および『Apex Legends』のデザインディレクターChad Grenier氏のGameSpotとのインタビューを通じて、戦闘環境の変化という観点から、シーズン3の詳細について述べられた。

まず、インタビューの冒頭ではCryptoの具体的な能力について語られている。Cryptoは偵察のスペシャリストであり、ドローンを駆使するレジェンドである。ドローンは戦術アビリティを使用することで呼び出せる。ドアや戦利品箱の開放、敵のマーク、リスポーンビーコンのピックなどに用いることが可能なようだ。またドローンを介したピン立ては、チームメイト全員でおこなうことができるという。ただしドローンを動かしている間、Crypto自身は無防備となるため、味方の支援による安全の確保が重要となるようだ。さらにドローンは、アルティメットアビリティを使用することでEMP爆発を起こすことができる。ダメージを与えると同時に、トラップの無効にも活用できるとのこと。

こうしたCryptoの能力は、レイス、パスファインダー、ワットソンに対して特に効果を発揮できるよう調整が施されているという。先に挙げた3名のレジェンドは、組み合わせることで屈強なチームを形成することができた。ワットソンで地理的に有利となる場所を確保。そこにレイスとパスファインダーを加えることで、防衛・離脱ともに安定感のあるチームが出来上がる。ゆえに競技シーンにおいては、選ばれるレジェンドが固定化されやすいという一面もあった。しかしCryptoのドローンは離脱した敵を追跡できるうえ、ワトソンのアビリティには前述したEMP爆発で対処可能となる。またCryptoは偵察に特化した性能をしているため、FPSが苦手な人に向けたレジェンドという役割も担うようだ。Grenier氏は「多くのプレイヤーとプロプレイヤー双方にとってベストなバランス調整を目指していく」と述べている。

マップに関しては、キングスキャニオンは削除され、完全に新マップへと置き換わる形となるようだ。溶岩地帯や走行中の列車、高層ビルやタワーなど、特色が異なる複数のエリアで構成される新マップでは、さまざまなプレイスタイルの実現を可能にするという。またディスラプター弾とスカルピアサーは、2つの新しいアタッチメントへと変更。さらにゴールドバッグ/アーマーの効果にも調整が施される。シーズン3は、これまでの『Apex Legends』のアップデートの中で、もっともゲームプレイに変化を与えるものとなるようだ。

インタビューではシーズン3の新要素以外に、今後の『Apex Legends』の展望についても触れられている。Zampella氏によると、すでに多数の新レジェンドが開発中のようだ。しかし、一部のレジェンドの作成には長い時間を要するという。これに関連してGrenier氏は、「開発中のレジェンドは常に何十人もいる状態」と述べつつも、「私たちは毎週ベースでレジェンドを作成あるいは没にしている」と説明しており、考案したレジェンドが実装されるまでには、幾多もの開発フェーズを通過しなければならないことを強調している。

シーズン3にて削除されるキングスキャニオン

またZampella氏は、クロスプレイについても言及。クロスプレイについては、今後実装される可能性はあるという。ただし、クロスプレイの実現には多くの作業を必要とするようだ。Zampella氏は「Xbox OneとPS4のプレイヤー同士で対戦させることは容易だが、アカウントの紐づけに関する問題がある」と述べている。くわえて『Apex Legends』の次世代機への対応については「如何なる機器にも対応するべきだと思っている」とZampella氏はコメントしているが、現時点で具体的な取り組みは明かせないという。最後に「私たちは今後も多くのデータの分析に努める」と、意気込みをあらわに、インタビューを締めくくっている。

これまでシーズンの開幕ごとに、さまざまな新要素が追加されてきた『Apex Legends』。今回のシーズン3では、今まで以上に新鮮なプレイ体験を楽しめそうだ。なお、シーズン3「Meltdown」は日本時間10月2日に開始予定となっている。