「Gamescom Opening Night Live Press Conference」にてゲームクリエイターの小島秀夫氏が登場し、現在制作中のPlayStation 4向けソフト『DEATH STRANDING』の紹介が行われた。少しずつ情報が公開されているものの、全く新しいタイプのオープンワールド作品でもあるという『DEATH STRANING』は、どんなゲームに仕上がっているのだろうか。先日行われたComic-Conでの発表に続いて、まずは登場人物の一人「ママ」にフォーカスしたトレイラーが流された。
*小島秀夫氏登壇箇所は動画の2:02:18〜
映像は、ノーマン・リーダス氏の演じる主人公サム・ポーター・ブリッジズが、施設内を歩いているシーンから始まった。回転する海洋生物のおもちゃ。鳴り響くオルゴール。脳裏に赤ちゃんが連想された次の瞬間、警告音と共に停電し、天井には小さな血の手形が次々と現れ、半透明の小さな赤ちゃんが姿を表した。マーガレット・クアリー氏が演じる「ママ」は、お腹の中にいた赤ちゃんが、この世ではなくあの世に生まれ、その赤ちゃんとへその緒で繋がっている状態で、一緒に暮らしているという設定のキャラクター。彼女は自分の死んだ赤ちゃんと、へその緒を通じて繋がっているが故に、その場所から動けない。また、本作には「ママ」の他にもユニークな登場人物が大勢登場し、メインストーリー以外に各キャラクターのサブストーリーが絡み合ってストーリーが出来上がっているのだという。
続いて、ギレルモ・デル・トロ氏が演じる「デッドマン」と、「BB(Bridge Baby)」の紹介映像が流された。『DEATH STRANDING』の主人公はポッド内にいる赤ちゃんと共に行動しているが、それがどうしてなのか、この映像を見ればわかるようになっているそうだ。小島秀夫氏は「あの世と繋がったBBと繋がることで、サムにBTが見える。ただ彼はこちらの世界には帰ってこれない。プレイヤーはサムとなってBBと共に旅を続けるので、BBとサムの関係性もストーリーとゲームプレイの肝になる。」とも語っている。また、赤ちゃんにはストレスの要素があり、ゲームプレイの中では落下の衝撃と共に泣き声を上げていた。DUAL SHOCK 4のモーションセンサーによってあやすことができるが、早く揺らすと怒ってしまうので、ゆっくり揺らすことがコツとなるそうだ。
ゲームプレイ映像も少しだけ紹介された。衝撃的だったのが、プレイヤーキャラクターであるサムが、大自然の中で放物線を描きながら放尿する姿だ。UIには残量が表示されており、事が終わった後にはかなり大きめのきのこが生えていた。このきのこに他のプレイヤーと協力して尿をかけると、良いことが起きるそうだ。また、サムは今回の映像のように誰もいないところでは放尿できるが、街中や人目のあるところでは出来ない。カメラの向きをいくら変えても放尿中にサムの前面が映ることはなく、小島秀夫氏曰くノーマン・リーダスファンも安心なのだとか。
ストーリーについても、断片的な情報が小島秀夫氏から語られた。本作のストーリーは、分断された街や人を、東から西へ繋ぐ物語。間にはテロリストやBTが居て分断しているので、サムは彼らと対決することになるのだろう。一人で暮らしているプレッパーズと呼ばれる存在もいるが、彼らは隠れて暮らしているのでメインストーリーにはあまり関連がないという。また世界を繋いでいくうちに、世界中の人々が繋がっていくのだとか。なお、今回も新たなカメオ出演の人物としてGamescom 2019でホストを務めているジェフ・キーリー氏が紹介されたが、他にも大勢のカメオ出演のキャラクターたちが作中には隠れているという。現在『DEATH STRADING』の制作は追い込みの忙しい時期。相変わらず不明瞭な部分の多い本作だが、9月に開催される東京ゲームショウ2019でもゲームプレイ映像の公開が予定されているので、引き続き続報を待ちたいところだ。