『スーパーマリオ オデッセイ』を“目隠し状態”でクリアする実況者がすごい。5時間半ぶっ続けで頭の中から「行動データ」を引き出す
『スーパーマリオ オデッセイ』にて、「目隠し状態」でゲームをクリアするプレイヤーが現れた。ゲーム実況者のKatun24氏は、目隠しをしたまま5時間24分にわたり同作をプレイし、そして最終的にクッパを打倒しエンディングを迎えた。すなわち、ゲームを始めてからクリアするまで、視覚が奪われた状態であるということ。記憶のみをたどりながら、クリアにこぎつけた。言葉で表現すれば容易だが、そのプレイは同作を遊んだことがある人物にとっては想像を絶しているだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=39RRMPDJZJY
『スーパーマリオ オデッセイ』はテーマごとに区切られたワールド(国)を進む作品。各ワールドは広大で、ムーンをゲットすることで行くことができるワールドは増えていく。自由度が高い3Dアクションゲームであり、落とし穴も多いということで、目隠しでの操作が困難。しかしそんな本作においても、Katun24氏は正確なプレイを見せる。なお氏は、難易度を緩和するアシストモードも使用していない。
細い道はもちろん、敵も軽やかに回避し、穴をまたぎ、ムーン獲得を進めていく。通常のプレイでも難しいクッパを中心としたボス戦、そしてクライマックスまでの一連のイベントを正確にこなしていく雄姿は、常軌を逸している。当然、しばしば視界が奪われていくことを感じさせるが、目標や目的地に向かって進んでいく迷いのないプレイが印象的である。
この迷いのないプレイを裏付けるのは、膨大な量のデータだ。氏は、一連のムーンの獲得までの手順を完全にデータ化している。厳密にいえば、ひとつひとつの行動プロセスをデータ化して頭に叩き込んでいる。プレイ動画を見れば、時折氏がポーズをしていることに気付くだろう。このポーズは、プロセスの区切りとして用いられているのだ。氏が記録しているGoogleドキュメントを見てみれば、その内容を確認できる。略語により細分化された行動手順が記されているドキュメントは、とにかく量がすごい。そしてこれらをすべて、頭の中に記憶し再現するKatun24氏の能力も特筆すべきものがある。
なお、クライマックスにおけるイベントは、テンポが強制で時間がかかる上に難しく、かなり手を焼いたという。このシーンの予習だけで6時間以上を要したとのこと。『スーパーマリオ オデッセイ』は、終盤はなかなか難易度的にも手強く、一般プレイヤーも乗り切るには相応の苦労をするだろう。特性や構造を理解するだけでなく、最適解を頭に叩き込み遂行したKatun24氏の能力と努力は並外れたものであると言えそうだ。
なお、目隠しプレイというジャンルは、難易度が極めて高いながら一定の人気を誇る競技。『スーパーマリオ64』や『ゼルダの伝説 時のオカリナ』でも実施されたほか、『Outlast』といった作品でも試みがなされている。とはいえ、正攻法で5時間以上におよぶプレイを経てクリアに至った例は珍しく、今回の快挙の凄みを際立たせる。予想タイムよりも大幅に短い時間でのクリアを実現したKatun24氏であるが、それでも終盤のハリエット戦での時間ロスを悔いている。こうした向上心こそが、困難なプレイを達成に導く原動力なのかもしれない。
https://twitter.com/Katun242/status/1160998670726303746