『鉄拳7』の「メタルギア」参戦告知は大会主催側の無許可ジョークだった。新キャラ「Zafina」と「Leroy Smith」に続くスネーク参戦はならず


バンダイナムコエンターテインメントは8月5日、ラスベガスで開催中の「EVO 2019」会場にて3D対戦格闘ゲーム『鉄拳7』の新トレイラーを公開した。「TEKKEN 7 Season Pass 3 Reveal Trailer」によれば、鉄拳6にも登場した「Zafina」と、新しいオリジナルキャラクター「Leroy Smith」の2人が『鉄拳7』に登場する。「Season Pass3」は2019年9月にリリースされ、2020年春までに今回発表された2人を含め、4人のキャラクターとステージなどがリリースされる予定だ。

その正式な発表と同等か、それ以上に会場を騒然とさせたのが、『鉄拳7』Finalsに流れた『メタルギアソリッド』風の映像だった。お決まりのインターフェイス。聞き覚えのあるシブい声。映像では、『鉄拳』シリーズのチーフプロデューサー原田勝弘氏が、スネークと通信していた。「EVO」では、試合の後に新作や新キャラクターについての情報を発表するのが通例となっており、一連の流れを見れば、『鉄拳7』に新キャラクターとしてスネークが参戦する―――そんな風に思うだろう。映像がスクリーンに映されると共に会場は沸き起こり、SNS上でも拡散された。

しかし実際には、『鉄拳7』にスネークが参戦する予定はない。後に「EVO」の公式Twitterから発せられたツイートによると、当該映像は「EVO」運営によるちょっとしたジョーク動画。新しいキャラクターを示唆するようなものではなく、バンダイナムコエンターテインメントに相談すらせず流した映像だという。スネーク参戦の告知を聞き興奮したファンは、このEVO側の“サプライズ”に失望を見せており、ミームまじりの憤りの声が寄せられている。ちなみに、前述の原田氏もまた同投稿をRTしている。前述のとおり、「EVO」は新情報発表の場でもある。新たなコラボキャラクターの参戦と捉えられても無理はない以上、短時間のティザーであっても、「ジョーク」では通じないだろう。

新キャラクターの一人「Zafina」は、『鉄拳6』にも登場した、古代暗殺術の使い手である女性キャラクターだ。『鉄拳6』では民族風の衣装に身を包んでいたが、今回のトレイラーでは青いドレスとタイツに身を包み、セクシーな装いで登場している。立ち絵では水晶玉を持っている左手が、水晶風の何かに変質していて、巨大化した左手を使い対戦相手に打撃を加える姿が確認できる。手首には包帯が巻き付けられており、厨二病風に腕を抑え、静まれと自分に言い聞かせていることから、何らかの呪いや力の影響を受けているのかもしれない。なお、「Zafina」はDLC10で実装予定だが、ストーリーモードには登場しないそうだ。

もう一人のキャラクター「Leroy Smith」は白い中国風の民族服を纏い、サングラスを付けた壮年の男性キャラクターだ。トレイラーでは、木人拳を相手にトレーニングをしているシーンや、正面と背後の2方向から襲ってきた相手を、弱いの一言と共に難なく撃退する姿が確認できる。詳細は不明だが、武の達人らしい立ち居振る舞いや背中の文字など、映像を元に考察できる余地がありそうだ。