スクエニのアクションRPG『鬼ノ哭ク邦』体験版Switch/PS4向けに配信開始。戦略性と手軽さを両立する戦闘は本物の手応え

スクウェア・エニックスは7月23日、アクションRPG『鬼ノ哭ク邦』の体験版をPC(Steam)以外の対応予定プラットフォーム(PlayStation 4/Nintendo Switch)向けに配信開始した。Steam版の体験版に関しては時差の関係上、後日配信になるという。

また、Nintendo Switch版に関しては同日より「あらかじめダウンロード」が始まっている。(PS4版は既に予約開始中)製品版の発売予定日は8月22日。価格はパッケージ・ダウンロード版ともに税別5800円である。

『鬼ノ哭ク邦』は、『いけにえと雪のセツナ』や『LOST SPHEAR』を制作したTokyo RPG Factoryが手掛けるアクションRPGだ。本作は、輪廻転生の概念が実際に可能である世界を舞台としており、プレイヤーは生と死の調停者「逝ク人守リ」である青年「カガチ」として、この世とあの世を行き来しながら、転生できずに彷徨う魂「迷い人」を救済すべく奔走する。そんな彼の運命は、幼い頃に出会った謎の少女「リンネ」との邂逅、そして黒衣纏う剣士「黒夜叉」の登場によって急変していく。

逝ク人守リであるカガチは、「鬼ビ人」と呼ばれる強力な能力を持った魂を自らに憑依させ、その力を武器として具象化する形で引き出すことができる。その形状は敵を切り裂く刀や鎌、粉砕する斧、突き穿つ槍、撃ち払う弩などさまざま。装備する鬼ビ人ごとに攻撃方法が異なるのは勿論のこと、刀ならばダッシュ、槍であればジャンプというように、武器種ごとにジョブとして、プレイできるアクションもまた異なっている。敵の種類や状況に合わせてリアルタイムに鬼ビ人を切り替え、常に自分が有利な状況を作り上げていく戦略性が、本作のアクション要素における醍醐味の一つである。

また、「技奥樹」という俗に言うスキルツリーシステムが本作には実装されており、一人の鬼ビ人を継続的に使用していると手に入る「鬼魂」を消費することで、新たなスキルを入手、鬼ビ人を強化することができる。ツリーを発展させていけば、やがては彼らの背景に纏わる物語も知ることも可能になる。

強化要素としては鬼ビ人ごとに装備、パラメータを上昇させるアイテムとして、「武器」の存在も挙げられる。敵からのドロップや宝箱から入手できる武器は、余分な武器を合成させることで上昇量をさらに向上させることが可能。さらに武器には追加効果を付与する「影石」を装着できるスロットがランダムで設けられており、ゲームのやりこみ次第では鬼ビ人の大幅な強化が見込めるだろう。

この度配信された体験版には、本編の序盤を楽しめる「ストーリーモード」と、ストーリーモードクリア後に開放される、戦闘を楽しむためのゲームモード「バトルモード」が用意されている。ストーリーでは、生まれ変わりが規範の前提として存在するが故の世界の歪さ、そしてカガチの物語、その一端を。バトルでは、4人の鬼ビ人、4種の武器を駆使することで生まれるアクションシステムの奥深さを体験することができる。

筆者自身のプレイフィールとしては、多少各所に粗はあるものの、柱となる戦闘アクションの楽しさは本物。単一のボタンで展開するシンプルさを持ちながら、ジョブ変更よって随時状況対応を行う複雑さが、簡易な戦略性を生み、ゲームに対するやりごたえを生み出している。技の発生と同時に花開くフェクトやザクザクと鳴るSEは美しく心地よい。操作がシンプルなので、ゲーム自体早々に飽きが来るであろうと懸念していた筆者であったが、ボタン操作だけでなく目と耳からも随時直感的に伝わってくる気持ちよさのお陰で、しっかりと遊ぶことができた。

ストーリーに関してはネタバレを避けるためあまり言及はしないが、輪廻転生の存在により積極的な安楽死を肯定しており、故に登場人物の死生観が独特である本作の世界観に食指が動いた。「身にかかる理不尽を自殺で解決していく」この世界と人々が物語の進行に伴いどのように変化していくのか、どういった結末を迎えるのかということに筆者の興趣は尽きない。

物語を支える街やダンジョンなどのビジュアルデザインは、ミニチュアのような表面的な可愛らしさを通して、本作が生と死という重たいメッセージを内包している事実を覆い隠している。このことは本作の継続的なプレイに対するとっつきやすさ、手軽さを生んでいる。色味だけでなく光源の変化により現実とあの世を表現する技法は、現世とのつながりを保ちながら陽の光が差さない死後の世界というロケーションを、プレイヤーに対しおどろおどろしくも美麗に表現する。

ちなみに、ストーリーモードのゲームデータは製品版に引き継ぐことが可能となっている。製品版の購入を検討している方は是非、この体験版を試してみてはいかがだろうか。現時点で製品版の予約をすると、価格が10%オフで購入できるほか、ゲーム中に使用できる装備品やテーマ・壁紙など、対応プラットフォーム毎に異なる特典が付属する。『鬼ノ哭ク邦』は、8月22日発売予定だ。

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