カード型タイマンバトルゲーム『Seconds 0』アルファ版公開中。元フロム・ソフトウェアのゲームプランナーが手掛ける個人開発作品

 

個人開発者のClam氏は、開発中のターン制タイマンバトルゲーム『Seconds 0』のアルファ版をTwitter上に公開した。『Seconds 0』は、カード型で表示されているコマンドを駆使して敵と1対1で戦う、待ち時間が無いターン制のゲームだ。

アルファ版では、赤いスーツに白いヘルメットが特徴的なヒーローのようなキャラクターを操り、正々堂々1体ずつ現れる敵と5マスの空間で戦う。敵のHPを削りきり勝利すると報酬カードが提示されるので、1枚選択しまた次のバトルへ挑むことに。バトルはこちらがカードを1枚使えば、相手も同一ターン上で行動する完全なターン制。相手の次の行動が予め表示されており、それに対応した行動を取ることで効率的にゲームを進めていけるようになっている。

本作の特徴としてはスタミナの存在と、バトルフィールドとなる5マスの空間が挙げられる。敵味方双方のキャラクターに2本のゲージが表示されているが、上がHPで下がスタミナ。カードに設定された効果によって敵のスタミナを削り切ると、敵がそのターンの行動をキャンセルして1マス後退し、更に1ターン行動不能に。逆に、プレイヤー側もスタミナが切れると回復を余儀なくされるため、敵も含めたスタミナ管理に気を配る必要がある。また、敵味方の行動にはそれぞれ5マスの空間に対応した範囲が設定されており、前方1マスに対する攻撃を後退によって回避したり、逆に敵の行動を見ないで遠距離攻撃を選択すると外れてしまうことも。そのため、間合いの管理もゲームプレイの要となってくるわけだ。

カードには左上に攻撃力/防御力、右上に使用回数、下段に攻撃範囲や移動範囲が書かれている。

『Second 0』の開発を行っているClam氏は、4年間フロム・ソフトウェアに勤務しゲームプランナーとして敵のレベルデザインを担っていたという人物。氏のサイトによれば、関わった作品は高難易度アクションRPG『DARK SOULS III』の本編及びDLCとPS4用VRアドベンチャー『デラシネ』の2本。「30歳までに面白いから売れるゲームを個人で作ること」を目標としており、フロム・ソフトウェアで担当していたゲームの発売日が決まり、担当範囲の作業も終わったことをきっかけに火継ぎを行い退社したのだとか。「フロム・ソフトウェアを退職しました。ゲームプランナーとして学んだこと」というエントリーを投稿し注目を集めた人物、といえばわかる人もいるのではないだろうか。

現在公開中のアルファ版は、8体の敵しか収録されていない短いものだが、堅実な面白さを感じさせるゲームプレイと、先行するカード型ローグライクなどに影響を受けただけでは終わらない個性を感じさせるものとなっている。ゲームエンジンにはUnreal Engine 4を使用し、開発期間は現在7か月。完成は12月を想定しているとのことだが、氏はゲームを完成させることが個人的なポリシーだとも語っているため、どのような形であれ完成には期待できるだろう。なお、アルファ版のプレイヤーへ向けて積極的なフィードバックを求めている。フィードバックをしても特にプレゼントなどの報酬は無いそうだが、本作のクオリティを底上げするという、プレイヤーには何よりの報酬が用意されているので、プレイした方は報告してみてはどうだろうか。ダウンロードはこちらから。


なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。