インディーゲームデベロッパーの Seventh rankは5月29日、ポストアポカリプスSFADV『World for Two』の配信を開始した。対応プラットフォームはiOS及びAndroidで、価格は無料。広告やゲームプレイに影響するようなゲーム内課金も実装されておらず、フルコンテンツを無料でプレイ可能だ。代わりに、メニュー内のオプションに支援という直球な項目があり、『World for Two』を遊んで気に入ったユーザーは、480円/720円/960円の3択で開発者を支援可能。なお、支援の特典は用意されておらず、純粋な支援となる。
『World for Two』をiPhone,Androidで公開しました。
大災害によってありとあらゆる生物が死に絶えた世界で、博士とアンドロイド2人で世界に生命を創る物語
価格:無料 (広告なし)
ストア:https://t.co/7ky5sU7tcr#WorldForTwo pic.twitter.com/PwKeu3JG5C— しんいち?個人ゲーム開発 (@shinichi399) May 30, 2019
『World for Two』は、何らかの事情により文明が崩壊し、生命が死に絶えた世界を舞台に、1体のアンドロイドと1人の老人「博士」が、世界に再び生命をもたらそうとするゲーム。プレイヤーは、ゲーム冒頭で博士によって生み出されたアンドロイドとなり、博士の代わりに荒廃した世界を歩き、エネルギーを集めて、生命を創っていく。新しい命はDNAから創り出す必要があり、複数のDNAをかけあわせることでまだ見ぬ生物を創造できる。新種の生命体が生まれたら、その生命体からDNAを採取してかけあわせることで、更に新しい種が生み出せるようになっていく。こうしたゲームサイクルで、物語が進行していくわけだ。
博士とアンドロイドが拠点としているのは、まだ機能している研究所のような建造物。エネルギーを使ってDNAを作成したり、DNAをかけあわせ新たに生物を創り出すのも、この施設にある設備によるもの。誰かの日記によれば、この施設は元はワクチンの研究施設で、博士は一時期ワクチンの研究をしていたという。どうして世界が滅んでしまったのか、その謎を追いかけるのも本作の醍醐味の一つだ。
『World for Two』の特徴は、ポストアポカリプス後の雄大な世界を、細かなドットで描き出したグラフィックだろう。すっかり荒廃しきったロケーションを大胆に、微細なタッチで表現している。何があったのかはわからないが、それだけにどうしてこうなってしまったのか創造を掻き立てられるようで、哀愁すら感じられるようだった。また、本作は生命を創り出しDNAを採取したり、エネルギーの回収に赴く度にマップを行ったり来たり、何度も往復することになるが、行ったことのあるマップには所謂ファストトラベルを使って移動できるようになっており、遊びやすさへのへの配慮も感じられる。
『World for Two』の開発元Seventh rankは、個人でゲームを制作するしんいち氏による開発会社。『ねこやしき2』『マインスイーパーLv999』『イラロジ999』『タッププリンセス 無料クリッカー』など、これまでにも多数のアプリをリリースしており、本作の開発にはこれらのアプリで得た経験が大いに生かされているのだろう。また、本作は6月1日から2日間京都で開催されるBitSummit 7 Spiritsに出展予定のタイトル。ブースではオリジナル・サウンドトラックやTシャツ、缶バッジなどのグッズの販売が予定されている。