インディーゲームパブリッシャーUNITESは5月28日、謎解きアドベンチャーゲーム『UNREAL LIFE (アンリアルライフ)』のNintendo Switch版を発表した。価格と発売日に関しては現在未定である。なお、本作は既にPC版(Steam)及びスマートフォン版(iOS/Android)の開発も行われている。
真夜中、一人の少女が見知らぬ路上で目を覚ました場面から物語は始まる。ここはどこなのか、わたしは一体何者なのか。どうやら記憶喪失に陥っているらしい少女「ハル」は認識不確かなまま、喋る信号機と出逢い、自らの内に唯一標として残っていた、「先生」なる人物に会うという目的を果たそうと、彼の住むアパートへ向かう。たどり着いた部屋の扉を開けた先に待ち受けていたのは、月明かりが優しく照らす不思議な街並であった。
冒険の続きは、またあした。#UNREAL_LIFE pic.twitter.com/TY54YV3CQ3
— hako 生活 (@clrfnd) November 17, 2018
『UNREAL LIFE』は特徴として、オブジェクトに触れることで情報やアイテムを入手しゲームを進行していく、「ポイント&クリックアドベンチャーゲーム」の形式を採用している。主人公であるハルには触れたモノに付随する記憶を読み取る超能力「サイコメトリー」が備わっており、対象のオブジェクトから読み取った過去と今いる現在とを比較しながら、事態の真相へと迫っていく。また私達が普段見かけるモノが歪に交差することで「非日常」を演出する、こだわり抜かれた美しいピクセルアート群にも注目である。
【⚡追加情報③】
対応が決定と言いましたが、実はすでにちゃんと動きます…!
歩くと足元の材質に合わせてHD振動したり、スイッチならではの要素もあります。#UNREAL_LIFE pic.twitter.com/ou1CnFsyX7— hako 生活 (@clrfnd) May 27, 2019
記事冒頭で述べたように、本作は元々PCのほか、スマートフォン用ゲームとして開発が進められており、今回のNintendo Switch版の発表はいわゆる「追加対応」ということになる。しかしオリジナル版をそのまま流用するというものではなく、Switchというハードウェアが持つ機能を活かした、新しいシステムを導入する予定だという。その内容に関しては一例として、「場面ごとの床の材質に応じてHD振動が発生」するというものが挙げられているが、未だその全容は明らかとなっていない。また、新システムを導入したSwitch版に応じ、PC版やスマートフォンにも独自のシステムが導入されるのかについては不明である。
氏は過去にiOS向け倉庫番パズルゲーム『ColorFinder』をリリース済みだ(無料)。色を操るパズルというコンパクトな作品ではあるが、作中用いられているやさしい色使いに加え、プレイとストーリーテリングを融合させた独自のナラティブなシステムデザインが持ち味の作品であり、現在までに公開されている情報を鑑みるかぎり、この特徴は本作にも継承されている要素として挙げられるのではないだろうか。なお本作は6月1日から2日まで、京都にて開催されるインディーゲーム一大イベント「BitSummit 7 Spirits」に出展されることが決定している。会場へ足を運ばれる方はぜひ、直に体験してみてはいかがだろうか。