インディースタジオHopFrogは4月19日、2Dオープンワールドアドベンチャーゲーム『Forager』の配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam/Humble/GOG.com)で、Steamでの販売価格は2,050円。また、今後はPlayStation4及びNintendoS witchでの配信を予定している。
※Nintendo Switch版のアナウンス・トレイラー
『Forager』は、『Minecraft』や『Terraria』、『Stardew Valley』、そして『ゼルダの伝説』に影響を受けたと公言する2Dオープンワールドアドベンチャーゲーム。2016年に行われたゲームジャムにて、たった2週間という期間の中で誕生したこの作品は、先ずitch.ioにてデモ版を公開。その多大な反響に応える形で、1年以上をかけ様々な要素を追加し、改めて世に羽ばたくこととなった。
本作は影響元に挙げたゲームに同じく、採取とそこから得た素材を用いアイテムや設備を作成、活動範囲を広げていくシステムを基盤としたアドベンチャーゲーム。タイル状の世界に降り立ったプレイヤーは、木の伐採や鉱脈の掘削などを通じて資源を回収し、作業場など施設の開発を通じてゲームプレイに役立つアイテムを作成。それらを用いて金品を入手し、それを支払うことで世界の拡張を果たしていく。広がりゆく世界の内には、4種の特徴を持ったバイオームや、モンスターや財宝が眠る4種のダンジョンが待ち受けており、それぞれの最深部には強大な敵が鎮座している。険しい旅路には装備品だけでなく、4種のスキルツリー群も役に立ってくれることだろう。
また壮大な冒険に出かけるのではなく、黙々と建築や農耕に精を出すのも一つの遊び方である。博物館を建築し、コレクション収集に汗を流すも良し。広大な牧場を運営し、生き物とのふれあいに和むのも良しだ。見た目や機能美にこだわった拠点を構築し、一人その光景に耽るのも一興である。更に今後の追加要素として、MOD対応やマルチプレイヤーモードなどのアップデートが予定されている。
ここまで紹介してきたゲームシステムは、どれも偉大なリスペクト元に準ずるものではあるが、「要」となる要素ではない。本作最大の特徴は、その可愛らしい2Dグラフィックもさることながら、ゲームプレイの手軽さにあるといっていいだろう。本作は他の類型作品とは異なり、コンテンツを追加し製品版として販売を果たした現在でも総プレイ予定時間を合計15時間としている。これをボリューム不足と見るか十分だと捉えるかはプレイヤーによってまちまちであると考えられるが、通常数十時間から100時間以上、こつこつとゲームプレイを積み上げることを想定する類型作品と比べればその差は明らかである。だがこのボリュームの少なさは、ゲームプレイの手軽さと裏表の関係にあると言えるのではないだろうか。遊び方の幅の狭さは、それだけプレイヤーを迷わせることなく、思考という負荷を軽減している。現に本作に対し高評価をつけているレビューの内容には、優れている点として「カジュアルさ」を挙げているものが多い。
「こういうゲームを遊びたいけど中々時間が取れない」「もっと気軽に遊びたい」「同ジャンルの入り口になる作品を探している」というゲーマーは、ぜひ本作を手にとってみてはいかがだろうか。正方形には収まりきらない魅力があなたを待っている。