『Apex Legends』サプライボックスのフタを殴り続けることで大ジャンプができるバグが発見される。勢いよく海へと射出されていくプレイヤー達


Respawn Entertainment社によるバトルロイヤルゲーム『Apex Legends』。弊誌ではつい先日、ジブラルタルのシールドを利用した奇妙なバグ技を紹介したばかりだが、プレイヤー達のバグ探しへの情熱はとどまるところを知らず、あっという間にまた新たなバグ技が発見されたようだ。

今回のバグは、サプライボックスの開いたフタを何度も殴った後にフタに飛び乗ってジャンプすると、とんでもない勢いでキャラクターが吹っ飛ばされるというもの。その勢いたるやオクタンのジャンプパッドの比ではなく、文字通り遥か彼方へと飛んでいくことが可能だ。ただし、動画のようなロケットジャンプを達成するためにはかなりの回数殴らなければならない。誰が殴ってもいいため、試すならば3人がかりで殴り続けることをオススメする。

フタを殴れば殴るほど飛距離を稼ぐことができるため、根気さえあればほぼステージの端から端まで飛んでいくことが可能だ。しかし、バルーンを使った時と違いジェットパックを持っていないため一回吹っ飛び始めたら軌道を制御することは難しく、勢い余って海に落ちてしまう事故には気をつけなければならない。

These supply bin launches are getting out of hand from apexlegends

再現が比較的容易であるためか、TwitterやRedditでははやくもこのバグを利用したネタ動画が多く投稿されている。RedditユーザーBottlecapXbox氏によって投稿されたこの動画は、オクタンが海に向かって後ろ向きに吹っ飛ばされながら徐々に画面が暗転していき、気が付いたら『The Elder Scrolls V: Skyrim』のオープニングが始まっているという、もはやある種の様式美と化したネタである。

一体なぜこのような現象が発生するのかということについては、あくまで想像の域を出ないが『Apex Legends』の物理エンジンとサプライボックスの配置の仕様のせいだとされている。『Apex Legends』においてレジェンドがオブジェクトを殴るとそのオブジェクトにはノックバックが発生し、これはサプライボックスのフタも例外ではない。ただしサプライボックスは強制的にその場に固定されているため、殴られた時のノックバックによる速度を内部的に維持したままそこに留まるのだ。動こうとしているサプライボックスが無理矢理地面に縫い付けられているようなイメージである。

『Apex Legends』においてすべての速度は加算で計算されるため、サプライボックスのフタを殴り続けるとその分だけ速度が蓄積していく。そして、十分に速度が溜まった状態でフタに飛び乗りジャンプすると、実際には動いていないものの高速で移動する物体に衝突した扱いとなりレジェンドが吹っ飛んでいくという塩梅だ。なぜフタでなければいけないのかというのは、サプライボックス本体は地形と同じような「不動物」扱いであるが、フタは開閉する関係で「不動物に縫い付けられた可動物」とコーディングされているからではないかとされている。

ちなみに、殴った時は速度だけではなく方向も当然維持されているため、フタを殴った方向が吹き飛ばされる方向となる。真上にジャンプしたい場合は、しゃがんでからなるべく上向きにフタを殴り続けると良いだろう。また、速度が加算である仕様上、フタにオクタンのジャンプパッドを設置することでさらに飛距離を稼げるほか、オクタンのQやブラッドハウンドのアルティメットによる速度上昇も飛距離に影響することがわかっている。

こちらのバグに関してはまだRespawn Entertainmentからのコメントはなく、修正の予定は不明である。ゲームバランスに影響を与えるバグであるかどうかは微妙なところだが、意図しない挙動であることは明白であるため修正される可能性は高そうだ。