『メトロ エクソダス』ニューゲーム+や開発者コメンタリーが追加。コントローラー感度設定も改善される

『メトロ エクソダス』の最新アップデートによりニューゲーム+や開発者コメンタリーが追加された。『メトロ エクソダス』のキャンペーンクリア後に解除されるニューゲーム+では、武器スロットを制限したり、昼夜サイクルの長さを変えたりと、複数の設定項目をカスタマイズできる。

Deep Silver/4A Gamesは3月26日、『Metro: Exodus(メトロ エクソダス)』の最新アップデート「Ranger Update」を各種対応プラットフォーム向けに配信開始した(PC版パッチノート/コンソール版パッチノート)。ニューゲーム+や開発者コメンタリーを追加する、本作初の大型アップデートだ。

ニューゲーム+は、本編クリア後にアンロックされるコンテンツ。入手済みの武器・アタッチメントを所有した状態で、キャンペーンを最初からプレイし直すことができる。ニューゲーム+用の追加収集アイテム、新しいアチーブメント/トロフィーが用意されるほか、プレイヤーの好みにあわせて、以下項目のオン・オフ設定が可能だ。

インベントリー関連の設定項目:
・武器スロット制限(1スロットのみ)
・バックパックでのクラフト不可(ワークベンチでのみクラフト可)
・初期装備へのクロスボウ追加

AI関連の設定項目:
・人間NPCのアーマーを1レベル強化
・クリーチャーの防御力強化
・人間NPCの爆発物の使用頻度上昇

環境関連の設定項目:
・昼夜サイクルを1日2時間から24時間に変更
・雨、霧、雪、砂嵐の発生頻度上昇
・汚染エリアの追加

その他の設定項目:
・セーブ機能の無効化(ステージ間でのみセーブされる)
・各ステージにあるグリーンテーププレイヤーから、開発者コメンタリーとして4A Gamesのスタッフによる開発秘話を聞けるようになる

また今回のアップデートでは、コントローラー感度の新しいプリセットが追加されている。本シリーズのコントローラー感度は最大設定でも低め。他のFPSを中~高感度で遊んでいるプレイヤーは慣れるのにやや苦労する可能性があった。その点、新しいプリセットは感度関連の改善要望に応えるため、感度やエイムアシスト、デッドゾーンの設定項目が改良されている。

コンソール版固有の追加項目としては、モーションブラーの強度、レンジャーハードコアモードにおけるHUD完全無効化がオプションに追加。そのほかPS4向けのDual Shock Controller Lightサポート、Xbox One向けのマウス&キーボード対応、PC向けのNvidia DLSS対応が追加されている。またVO用の音量スライダーの追加、複数のバグ修正、バランス調整、ゲームプレイ体験の改善も今回のアップデートに含まれている。

『メトロ エクソダス』は、作家ドミトリー・グルホフスキーの小説「Metro」三部作を原作とした、ポスト・アポカリプスFPSのシリーズ最新作。核戦争後のロシア・モスクワにて地下鉄内(メトロ)での暮らしを続けていた主人公アルチョムたちが、メトロを飛び出し、蒸気機関車オーロラ号に乗り、安住の地を求めてロシア各地を巡る旅に出る。広いステージ内を好きな順番で探索できる準オープンワールド形式の採用や、武器・アイテムのクラフト&カスタマイズなど、過去作よりも自由度を高めた一作となっている。

本作は発売前、直前になってのSteam版販売中止およびEpic Gamesストア独占販売のアナウンスにより批判を浴びた。先日開催されたGDC 2019のEpic Games Q&Aセッションでは、Epic Gamesストアを統括するSteve Allison氏が、もっと早い段階で交渉および決断を行うべきだったと振り返り、『メトロ エクソダス』のような形での独占販売は「二度とやりたくない」とコメントしている(関連記事)。そうしたトラブルがあったものの、本作のメディア/レビュアーからの評価は高く、売上規模としては、2013年に発売された前作『メトロ ラストライト』の2.5倍以上であると公表されている(PC Gamer)。今回のアップデートによりリプレイ性が上がったほか、コントローラー感度の改善といった遊びやすさの向上が図られているため、そうした点が気になっていたユーザーは改めて購入を検討してみてもよいかもしれない。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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