『LoL』パッチ9.7予定の新スキン「ダンクマスター アイバーン」などがPBEに登場。ランダムミッドの調整予定も

『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』を開発運営するRiot Gamesは日本時間3月20日、次期パッチであるパッチ9.7期間にリリース予定の新規コンテンツを発表した。

『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』を開発運営するRiot Gamesは日本時間3月20日、次期パッチであるパッチ9.7期間にリリース予定の新規コンテンツを発表した。また同日にはパッチ9.7で実験リリース予定の、ランダムミッドへの調整も予告されている。

注意:以下の新コンテンツ紹介画像はPBE公開時のスクリーンショットであり、正式販売時の価格とは異なる。

 

ローンチ以来の新スキンがアイバーンに

ジャングルのモンスターたちを殺さずにジャングルを回る木人サポートチャンピオン「アイバーン」は2016年10月に登場した。彼には実装と同時発売だったローンチスキン「お菓子の王様アイバーン」以来、新スキンがない状態であった。そしてついに、2019シーズンの予告(YouTube動画 )でアイバーンの新スキン発売予定への言及がなされた上での発表となった。

今回発表された「ダンクマスター アイバーン」はバスケットボールをするアイバーンのスキンで、既存スキンとしてはダリウスに同名のものが存在する。アルティメットで召喚する「デイジー」と共に緑色のユニフォームをまとい、サモナーズリフトをバスケコートへと変貌させる。スキル使用時演出でバスケットボールを投げつけたり、観客の歓声が聞こえたりと、バスケにちなんだ新規エフェクトも数多く搭載されている。後から加えられた調整により、各クロマ独自カラーリングのバスケットシューズなども実装された。

この「ダンクマスター アイバーン」は発表直後から、コミュニティによる多くの批判にさらされた。批判のポイントは大きく分けて「アイバーンにファンキーなスキンは望んでいない」「ダークファンタジーをテーマにしたスキン追加が欲しかった」というものだ。これに対して3月28日、VFXを担当したFairy Fran氏はPBEボードでコメントを発表した。氏はコメントで「スキンについてテーマとチャンピオンの選定には全力を尽くしているが、全てのプレイヤーにとってのスマッシュヒットを常に決められるわけではない」と述べ、正式販売までにさらなる品質向上を約束している。ユーザーからのフィードバックは大切にするものの、販売するに値するスキンであるという判断だ。かつて2017年にティーザー発表がなされたものの、「品質が水準に達さなかった」としてスキンのリリースが中止されたこともあったが、この時の批判と今回の批判は質が異なっている。「ダンクマスター アイバーン」の実装を喜んでいるユーザーの声も確かにあり、チャンピオンやスキン制作に際し、正しいテーマ選定の難しさが垣間見えるケースになったと言えるだろう。

PEEのフィードバックスレッドによると、予価は1350RP。Riot Lexical氏のツイートによれば、LoLパートナープログラム配布クロマは1パッチおきに設定しているため、9.7予定のクロマは全てRPでの販売となる。

ヘクステック ジャーヴァンⅣ」は通算9個目となるジャーヴァンⅣのスキン。PBEのフィードバックスレッドによれば、「ヘクステッククラフト」にてジェムストーン10個と引き換えに入手できる「ミシックスキン」となっている。 追加されたスキンバイオによれば、魔法忌避国家の王子であるジャーヴァンⅣが、もしも魔法科学の粋を集めた武装を身にまとったら……というifスキンだ。

 

ランダムミッドにバンやポークダメージ低減、バランス調整システムがテスト導入

同日に発表された「実験的なランダムミッドへのさらなる変更」では、ランダムミッド(ARAM)でのバランス調整等への新しい取り組みが告知されている。これは先日テストが行われた実験的ゲームモード「ネクサスブリッツ」や、現在も期間限定開放中の高速ゲームモード「ARURF+」にて、これまで実施してきたさまざまな調整テストの結果を「ランダムミッド」へと適用する試みだ。

プレイヤー1人につきチャンピオン1体をその試合限り使用禁止にできる「バン」のほか、長引く試合の幕引きを早めるためのミニオンウェーブの変更、射程が長いスキルで行う低リスクな攻撃(ポーク)の効果を低減するための処置、ランダムミッド限定アイテムの追加、ルーンやチャンピオンのランダムミッド限定調整などが予定されている。これまでランダムミッドで猛威を振るっていたソナやジグスといったポークチャンピオンたちの一方的な理不尽さが緩和され、他方でつらいゲーム展開になることが多かった近距離攻撃のアサシンチャンピオンたちにとってはうれしい変更が揃っている。これらの実験的変更は9.7パッチ期間でのデータから、採用の有無など今後の方向性を決定されるとのこと。

 

しばらくは大きなゲームシステム変更はない

ゲームシステムや大規模変更の面では、9.7パッチは静かなものになりそうだ。『LoL』のデザインディレクターを務めるMeddler氏は定期投稿にて、「予想外の問題が生じない限り、これからしばらくの間はシステム面の変更は軽いものになる」と発言している。2019シーズン予告内にて「今年は(例年5月に行っていた)ミッドシーズンアップデートを行わない」ともあった通り、しばらくは大きな波風のない時期が続きそうだ。

この静かな時期はいつまで続くだろうか? プロシーンでは多くの地域リーグで春スプリットのレギュラーシーズンが今月で終了となる。この後にはレギュラーシーズンの上位チームが争うプレイオフが待っているわけだが、このプレイオフのプレイ環境となるパッチは9.5となる地域が多いと、バランスチームのJatt氏はRedditでコメントしている。この後には春夏間の国際大会「Mid-Season Invitational」が待ち構えており、この大会でのプレイ環境は9.6パッチ以降となる可能性が高いと思われる。

MSIパッチのリリースが終わり次第、再び大きな変更が検討される可能性もある。しかしゲームシステムにあまりにも大きな影響を与える変更は、11月開始のプレシーズンに持ち越されるだろう。前述のMeddler氏の投稿によれば、今後はアイテム単品やチャンピオン単体の範囲での調整が多くなっていくとのこと。パッチノートからは常に目を離さないようにしたい。
【FINAL UPDATE 2019/04/05】
日本時間4月5日より、新スキン「ダンクマスター アイバーン」と「ヘクステック ジャーヴァンⅣ」、新クロマが発売になった。価格は事前情報から変更なし。また、4月3日朝に実施されたパッチ9.7のメンテナンス後からランダムミッドの試験的変更も実装済みで、期間限定ミッションも含めて4月16日15時59分までプレイすることができる。

Sawako Yamaguchi
Sawako Yamaguchi

雑食性のライトゲーマー。幼少の頃からテレビゲームに親しむが、プレイの腕前は下の下。一時期国内外のTRPGに親しんでいたこともあり、あらゆるゲームは人を楽しませるだけでなく、そのものが出発点となって人と人を結びつけ、新しい物語を作る力を持っていると信じている。2012年から始めた『League of Legends』について、個人ブログやTwitterにて日本語で情報発信を続けている。

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