『Dead by Daylight』新殺人鬼プレイグと新生存者ジェーンがPTBに登場。その能力やパークを細かく解説
日本時間3月7日、『Dead by Daylight』Steam版においてパブリックテストビルド(以下、PTB)が公開された。これは1か月半ごとに行われる大型アップデートの前に新要素や調整内容をテストするための期間限定サーバーであり、終了後にデータは削除されるものの、実装予定の内容をいち早く試すことができる。
今回のPTBの目玉は新殺人鬼「The Plague」(プレイグ)と新生存者「Jane Romero」(ジェーン・ロメロ)、そして各種バランス調整だ。本記事では新殺人鬼・生存者の能力や固有パークをチェックしていこう。
※本記事は、新要素の特性上汚物に関する表現や画像が登場する。予めご了承いただきたい。
紀元前より参戦の新殺人鬼プレイグの恐るべき能力は……
今PTBで登場した新殺人鬼プレイグは、疫病に侵される古代都市バビロンで祈りを捧げていた司祭長アディリスだ。病と恐怖に苦しむ民衆のために祭礼を続けていたが、いつしか自分も疫病に感染し、変わり果てた姿となってしまった。ついに歩くこともできなくなり最期を迎えたと思われたが、今や別世界で殺人鬼として生存者を追い、徘徊する存在となった。
特殊能力は「黒死の吐瀉」。文字通り疫病で汚染された吐瀉物を吐き出し、生存者を感染させる、あるいは発電機・窓枠・パレット・アイテムといった生存者が触れるオブジェクトを少しの間汚染する能力だ。パワーボタンを長押しすると吐瀉物を口の中に溜め、ボタンを放すと噴水のように吐き出す。
黒死の吐瀉自体に攻撃力はなく、被弾した生存者も(服が吐瀉物で汚れる以外)特段のマイナス効果を受けることはない。しかし、吐瀉物を浴び続ける・走る・発電機修理などのアクションを行うことで症状が進行し、ついには疫病を発症して能力の真価を味わうこととなる。疫病を発症した生存者に現れる症状は以下のとおり。
●無傷状態であった場合、負傷する。
●衰弱状態となる。(無傷状態に回復することができない)
●接触したオブジェクトを汚染するようになる。汚染されたオブジェクトに触れた生存者は疫病に感染または症状が悪化する。
●身体から緑色の煙が立ち上りつつ嘔吐を繰り返し、静かに隠れてプレイグをやりすごすことが非常に困難となる。
ひとたび感染した疫病は、通常の手段で治療する手段は存在しない。その代わり、マップに標準状態で合計6台配置されている「献身の淀み」という噴水で穢れを浄化することで疫病を除去することができる。もし浄化時に負傷していた場合、無傷状態まで回復するおまけつきだ。
一度使用した献身の淀みはどす黒く濁り、他の生存者は使用できなくなる。これはプレイグが穢れを吸収(後述)するか、全ての献身の淀みが同時に使用済みとなるまで続く。なお、疫病に感染・発症した生存者がフックに吊られると、救助後は感染直後の状態まで自動回復する。特に発症後の極端に不利な状態が続くことはないので安心しよう。
プレイグのもう1つの能力は穢れを吸収してパワーアップした致死性の嘔吐
生存者に使用された献身の淀みはどす黒く濁り、プレイグに位置が表示されるようになる。これをプレイグが吸収すると「黒死の吐瀉」が一定時間「汚濁の吐瀉」に変化し、疫病を感染させる能力は失うものの、吐瀉物を浴びた生存者が即座にダメージを受けるようになる。この状態のプレイグは低リスクでコントロールが比較的簡単かつ遠距離まで届く攻撃を持つ、凶悪な存在に変貌する。この状態で見つかった生存者が逃げ切れる可能性は非常に低いだろう。
黒死の吐瀉の2つの使い道・発症→攻撃コンボと汚濁の布石
プレイグの足の速さはトラッパーと同じであり、殺人鬼の中では早い部類に属する。そのため極端な話特殊能力を全く使わなくてもある程度は生存者を追い詰めることができるが、使い所を抑えるとより生存者を苦しめることができる。筆者がPTBでプレイグを使い、有用と感じた2つの戦法を紹介したい。
① 黒死の吐瀉を連続放射、一気に発症→通常攻撃とのコンボ
黒死の吐瀉は既に疫病に感染している生存者に浴びせ続けることで症状を進行させることができるのは前述のとおりだ。そのため生存者を追い続けながら吐瀉物をかけ続け、疫病が発症して負傷した瞬間に通常攻撃を叩き込むという戦法だ。黒死の吐瀉は通常攻撃の命中時ほど隙がなく、疫病による発症で負傷した生存者はダメージ加速がないため連続でダメージを与えることが可能になっている。特に黒死の吐瀉を当てやすい、背の高い障害物が少ないエリアで有効だろう。プレイグに対し生存者が発症したという通知はなく、チェイス中だと分かりづらいため、チャンスを逃さないよう画面左下の生存者アイコンを常にチェックしよう。
② 感染者を増やし、献身の淀みとのマラソンに時間を使わせる
①の戦法で利用した連続嘔吐を行わずに生存者を逃がすと、献身の淀みで疫病と負傷を同時治療されてしまう。しかし、献身の淀みはマップ内に6台しかなく、一度使用した淀みはプレイグが穢れを吸収するか6台全てが同時に穢れるまで使用不可になることに注目し、発電機修理を遅延させる戦法だ。発症したままの状態ではプレイグに見つかって一撃でダウンさせられるリスクが高く、他の生存者と協力することも困難になるため、多くの生存者は発症前に治療に向かおうとする。それにより発電機修理に割かれる人員を減らし、かつ穢れた淀みの数を増やしておくことでいざという時に活用しやすくするという原理だ。献身の淀みが6台全部使用されると全て初期状態に戻ってしまうため、適宜穢れを吸収しよう。
プレイグの固有パークは個性派かつ強力
さて、次はプレイグの固有パークに注目しよう。
左から順番に効果と活用できそうな使い方を紹介する。なお、効果は全てLv 3を基準として紹介する。
■堕落の介入
このパークは開始120秒経つと効果がなくなってしまうという欠点はあるものの、殺人鬼から遠い位置から開始することが多い生存者が一気に修理を開始することを防止することができる。目の前の発電機が修理できないことに気づいた生存者がどう動くかを予測し、的中させられるかが有効活用できるか否かの分かれ目となるだろう。
■伝播する怖気
生存者側の回避手段が限られる非常に強力なパークだ。特に生存者を瀕死にしたまま放置し、他の生存者を追いかける戦法と非常に相性がいい。位置が表示されることで生存者にプレッシャーを与えて作業を中断させるという副次効果もある。一方、通常攻撃しか発動しないという特性上ヒルビリー・カニバル・ハントレスでは発動の機会を逃すケースが多いかもしれない。
■闇の信仰心
生存者が脅威範囲、つまり心音を発するようになるという興味深いパーク。オブセッションが逃げ回ることで生存者を混乱させ、自分は無警戒のまま動き回ることができる。パークが発動したらオブセッションから離れ、心音がしないエリアを巡回すると油断している生存者を見つけられるかもしれない。
生存者はグラマラスなテレビ司会者ジェーン・ロメロ
次に新生存者ジェーンを紹介しよう。ジェーンは、女優である母親の成功を追いテレビ司会者や自伝出版を通じ出世していく。出世するためにはその母親からネグレクトされていた過去をも利用し自分を追い込んでいったが、母親が自分の番組に登場して血縁関係を否定したことでストレスが頂点に達した。その直後自動車事故で死亡したとされているが、今は得体の知れない殺人鬼との永遠に終わらない逃走劇を続けている。
ジェーンの固有パークはプロフィールを強く反映
最後に、ジェーンの固有パークを見ていこう。前述したジェーンのプロフィールを色濃く反映している能力だ。
■連帯感
仲間と協力することで総合的な治療時間を短縮することができるパークだ。単体では発動条件が難しい割にローリターンな効果となるので、負傷中の仲間を積極的に治療できるようなパーク(共感・きっとやり遂げる・等)と組み合わせるといいだろう。
■平常心
発電機の修理完了後、殺人鬼が探しに来るのを予測して離脱するのに便利なパークだ。特に殺人鬼が素早く発電機に到着した場合、足跡がないことで近くに潜んでいると誤認させることができる。また、意図された仕様かは判然としないものの、自分以外が修理した発電機でもパークが発動するようなので、チェイス中に運よく発動して殺人鬼を撒けるチャンスもあるかもしれない。
■真っ向勝負
非常に変わり種のパーク。ロッカー内に3秒留まらないと使用できないため緊急避難には使えない。活用しようとするのであればシチェーションをよく考える必要がある。最も有効なのは仲間を担いだ殺人鬼がロッカーの前を通る瞬間に発動することだろう。殺人鬼がロッカーとフックが近い場所を通るという幸運と、通り道を予測して先回りしておくことが必要だ。
いかがだっただろうか。PTBでテストされたコンテンツは通常2~3週間程度で全プラットフォームにおいて配信されることが多いようなので、本実装を楽しみにしておきたい。