『Apex Legends』キャラクターごとの当たり判定の違いが賛否を巻き起こす。バトルロイヤルにおける“性能差”の難しさ

『Apex Legends』にて、キャラクター(レジェンド)によってヒットボックス(当たり判定)が異なることを疑問視する声が海外コミュニティで議題に挙がっている。とある海外ユーザーによって投稿されたクリップは、一見は小柄に見えるパスファインダーが同サイズのブラッドハウンドよりもヒットボックスが大きいことを証明した。つまり、ブラッドハウンドよりもパスファインダーを使用しているときの方が容易に敵プレイヤーの的となってしまい、銃撃戦に敗北してしまう可能性が高いことを意味している。また他のユーザーの投稿によると、コースティックやジブラルタルのような大型キャラクターには、そのサイズに合わせたヒットボックスが設定されているとのことだ。逆に、ライフライン、ブラッドハウンド、バンガロール、レイスのような小さなキャラクターでは、その他のレジェンドよりも被弾するリスクが低い。

Bloodhound vs Pathfinder Hitbox. from apexlegends

これらのヒットボックス問題に対し、コミュニティ全体の意見としては賛否両論である。とあるプレイヤーは、全てのキャラクターのヒットボックスを同じサイズと形状にすることがゲームバランスを公平にするために最も優れた方法であると投稿した。その他にも、ヒットボックスが大きく設定されたキャラクターには能力や体力の優位をつけるという形でバランスを取るべき、といった意見も出ている。一方で、大型キャラクターの当たり判定が大きいことは違和感の無い仕様であり、このままあるべきだという肯定派のユーザーも存在している。

しかし、キャラクターの見え方が実際のヒットボックスよりも大きいという状況も問題だ。何故なら、プレイヤーが画面上に映ったキャラクターを正確に狙撃しても、システム内部で決められたヒットボックスから外れていれば弾がすり抜けてしまうからだ。そういった経験は決して気持ちいいものとは言えず、今回のヒットボックスの件よりも重大な問題として取り上げられることになるだろう。さらに言えば、均一化されたヒットボックスに合わせてキャラクター自体のサイズを調整するとなれば、それぞれのキャラクターの個性なり、ゲーム全体の世界観が崩れてしまいかねないだろう。

そもそもの前提として、『Apex Legends』はそれぞれのキャラクターが異なるアビリティを保有しており、それらを上手く連携させながら敵の部隊を攻め込んでいく、いわゆるチームプレイ重視のバトルロイヤルゲームとなっている。また、シグナル機能によって落ちているアイテムの種類やレアリティを伝えられるなど、積極的にチーム内でコミュニケーションを図ることが可能となっている。つまり、それぞれのキャラクターには初期段階から性能の違いが存在しており、それぞれが担う役割を遂行していく必要があるゲームデザインであるということだ。そう考えれば、ヒットボックスの大きさや形状が異なることも、ごく自然と言えるのではないだろうか。

キャラクターごとのヒットボックスの大きさが異なっても一貫したゲームバランスを保っているゲームの例としては、人気FPSタイトル『オーバーウォッチ』が挙げられる。公式によって各キャラクターがタンク、ダメージ、サポートの3種類に分類されており、明確な役割を持たせている。さらに、コミュニティ内や競技シーンではさらに細かな分類が行われている。それぞれのキャラクターは体力量や武器のダメージが異なり、もちろんヒットボックスもキャラクターの大きさに合わせて設定されている。

『オーバーウォッチ』

しかし、バトルロイヤルゲームの『Apex Legends』では、前提として物資を拾い集める必要がある。拾い集めることのできる武器の威力やアーマーの耐久値は共通なので、使用するキャラクターによって差がつかず、異なるのはキャラクターの保有アビリティとヒットボックスという状況である。均一なバランスを保つためとはいえ、ゲームの核となるバトルロイヤルの基本的な要素を取り壊してしまうことは考えづらい。開発元であるEAおよびRespawn Entertainmentは、各キャラクターが異なる戦略を展開できるよう、勝率、選択率、勝利した部隊の編成、1試合の平均キル数など、さまざまな指標からキャラクターを分析し、定期的なバランス調整を行うとしている。また、先日実施されたアップデートの際には「ヒットボックスの個体差が話題にあがっていることは認識しており、ちょうど今日議論していたところです。今のところは他に言えることはありませんが、コミュニティの意見は把握しています」とコメントした(reddit)。つまり、今後の各キャラクターの使用状況や勝率によっては、ヒットボックスの調整が実施される可能性は大いにあると言えるだろう。

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