『LoL』敵の超必殺技をコピーして戦う新チャンピオン「サイラス」がパッチ9.2で登場。戦場に革命をもたらせ

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Riot Games(日本法人ライアットゲームズ)は1月26日、『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』の最新チャンピオン「解き放たれし者、サイラス」の使用を解禁した。『LoL』で通算143体目のチャンピオンとなるサイラスは、敵チャンピオンのアルティメットスキルをコピーできるという今までにない能力を持つキャラクターとなっている。

 

敵から奪える能力によって試合展開が大きく変化

サイラスの看板となっている敵の超必殺技コピースキル「乗っ取り」は、サイラス自身の超必殺技でもある。具体的には、射程内の敵チャンピオンを指定して使用することで、相手が持っているアルティメットスキルを、あたかもサイラス自身が所持するアルティメットとして使うことができるようになる。

コピーしたアルティメット(R)は、平たく言うと「Rのスキル説明に書いてある効果を全て」サイラスのものとして使用可能であるというもの。たとえばヴェインのR「ファイナルアワー」をコピーして使った場合、移動速度と攻撃力の両方が増加する効果にくわえて、Qを使うと1秒間インビジブル状態になることができる。コピーしたRは一度使うと消失し、同じコピー元から再度コピーするにはそのRのクールダウンの2倍の時間経過を待たなければならない。

奪ったRはサイラス自身の能力値をもとに効果が計算される。通常スキルの説明でも言及するが、サイラス自身は攻撃的ステータスとして魔力(AP)を使うチャンピオンだ。なので、奪ったRのダメージ計算に攻撃力(AD)が使われている場合、攻撃力なら1.0ADあたり0.7AP、増加攻撃力なら1.0ADあたり0.5APという計算式で反映率の変換が行われる。魔力を増加させるアイテム群は、試合中盤に相対的なダメージのピークが設定されているため、攻撃力反映率が設定されているRをコピーすれば、おそるべきバーストダメージで屍の山を築くことができるだろう。

ただし、Rのコピー元はサイラスの敵チームのチャンピオンに限られる。敵を選ぶことはできないため、相手が変わればサイラスのプレイも変わる。サイラスは現時点で存在する142体のチャンピオン全てからRをコピーすることが可能だが、コピーした際の挙動はさまざまなため、有志によるまとめ動画などを参考にするとよいだろう。

 

追撃性能に長けるAPブルーザー

サイラスの基本性能についても見ていこう。使用リソースはマナ、通常攻撃は近距離、スキルによるダメージ種別は魔法ダメージ(魔力)となっている。チャンピオン分類は敵を倒すためのダメージ出力に長ける「スレイヤー」で、その中でも少数戦が得意な「スカーミッシャー」がサブクラスとなっている。想定ポジションはミッドレーンおよびジャングルで、トップレーンへのスイッチも可能。「敵のRをコピーした後保持し、活用するためにレーン間を移動する」プレイが想定されている。

Q「鎖の鞭」は両手の鎖を前方に叩きつけてダメージを与えるスキルで、スロウ効果もあるため攻撃の取っ掛かりとして有効だ。W「王殺し」は短いダッシュのある対象指定の飛びつき攻撃スキルで、対象がチャンピオンであれば体力回復効果もある。E「逃亡/拉致」は1回目の使用で短距離のダッシュをしながらシールドを張り、2回目の使用で鎖を前に伸ばして命中した相手の元までダッシュしていく。このように基本スキルに複数回織り込まれているダッシュで敵を追撃しつつ、合間に通常攻撃を挟んでいくと、固有スキル「ペトリサイトバースト」により、範囲攻撃が発生してダメージも増加する。こうしたプレイパターンで大きなダメージを出せるため、少数対少数での追撃が非常に得意なチャンピオンといえる。回復やシールドによる継戦能力もあるため、集団戦でもタイミングを見計らって飛び込み、最奥で守られている敵チームのダメージディーラーをキルするように動いていくのが理想となるだろう。

このプレイパターンの中に、コピーしたRをどのように織り込んでいけるかが、サイラスのプレイの鍵となるだろう。マルファイトやガリオなど、敵の直中に飛び込んでいけるRで全てをなぎ倒すもよし。エズリアルやドレイヴンのRをコピーすれば、遠距離から大ダメージを与えていけるので追撃も自在だ。シェンのRをコピーすれば、タダでテレポートが手に入るも同義だろう。何が強くて、どんな状況で役立ち、戦況を変えうるのか? 『LoL』のゲーム知識を深め、創造性を発揮することがサイラスで勝利していくための鍵になるはずだ。

 

長年の収監の末に反乱を起こした革命家

年明けに発表されたティーザー画像。デマーシア所属のチャンピオンたちが金色の鎖に絡め取られ、明らかに自分ではない者がアルティメットスキルを使う様子を傍観させられている様子を描いた4枚

上半身は裸で、両手に大きなかせと鎖という特徴的な外見のサイラス。彼は一体どうしてこのような外見で、こんな能力を持っているのだろうか。サイラスのバイオでは、彼の悲劇的な境遇が語られている。魔法によって迫害された民が打ち立てた国「デマーシア」は、その経緯からメイジ(魔法使い)の存在が禁忌とされ、迫害される国家だ。そんなデマーシアにメイジとして生まれたサイラスは、他人がメイジであるかどうかを見分ける能力を持つゆえに国家に仕えるものの、同胞狩りともいえる行為に傷つき続けた末に、ある日魔力の暴走を起こしてしまう。若くして重犯罪人となった彼は、15年の収監を経てついに脱獄し、同胞たちとともに立ち上がる――といった背景だ。これまでのチャンピオンの背景設定とは異なり、『LoL』独自の既存設定に大きく根ざした、『LoL』でなければ成立しないキャラクターとなっている。

パッチ9.2実装後に続々と発表されている今年の展開予告では、サイラス登場を皮切りにデマーシアという国の物語が動き出すとされている。ゲーム面では今までにない「アルティメットのコピー」という新要素を引っ提げ、物語面でも世界が動くきっかけになるサイラス。『LoL』のゲーム性とカルチャーの拡大に、今年もさっそく期待できそうである。

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