『PUBG』の検証動画により、フレームレートが銃の連射速度/リコイルに及ぼす影響範囲が明確に。『フォートナイト』でも同様の現象が報告

Image Credit: Mutu Tutu

PLAYERUKNOWN’S BATTLEGROUNDS』(以下、PUBG)のフレームレートが、銃の連射速度やリコイルに直接影響を与えるとの検証動画が公開されたことで話題となっている。本作においては、以前からフレームレートが下がると武器の手触りが変わることが知られている。今回の検証により、銃のパフォーマンスが具体的にどう変化するのか、明確になった。

以下は『PUBG』のプレイ動画やプレイガイド、検証動画などを投稿しているデンマークのコンテンツクリエイター/ストリーマーWackyJacky101氏が検証動画としてまとめたもの。ただし動画の結論部分についてはやや誤りがあることから、redditユーザーMutu Tutu氏が別途、さらに詳細な情報を公開している。

WackyJacky101氏の動画では、フレームレートの固定値によって銃のリコイルおよび連射速度が変動することが確認されている。180/60/30fpsで比較検証したところ、AKM/SCAR-Lのような連射速度0.100秒前後の銃器に関しては、180/60/30fps時で大きな変化は見られなかったが、GROZA/M416/VECTORのような連射速度の速い武器(0.080秒前後~0.050秒台)においては、フレームレートを下げることで連射速度が落ちると同時にリコイルが大幅におさえられるとの結果が出た(影響するのはあくまでもフレームレートであり、モニターのリフレッシュレートは関係ない)。

Image Credit: WackyJacky101

なおWackyJacky101氏は、フレームレートを下げることで連射速度が落ち、連射速度が落ちることで次の銃弾発射までのリコイル回復時間が延び、リコイル回復時間が延びることで、連射時のリコイルが全体的に軽減されるとの結論に至っているが、このロジックは正確ではない。上述したredditユーザーMutu Tutu氏は、低フレームレート=低連射速度ではなく、フレームレートと連射速度の同期具合が問題なのだと補足している。

たとえばWackyJacky101氏の検証動画にて、フレームレートを変えてもAKMの連射速度が変わらないのは、同武器の連射速度(0.100秒)=10発/秒は、30fps/60fpsで固定した場合、どちらでも完全に同期するからであり、仮に31/61fpsといった別のフレームレートで固定した場合、異なる結果が出たはずだと説明している。武器によって、本来の連射速度を出せるフレームレートは異なるということである。

Mutu Tutu氏はこの考えをもとに、理論上の連射速度に最も近づく、武器ごとの最適フレームレートを表にして公開している(Google Document)。こちらを参考にしながら、自身の使用武器にあわせてフレームレートの固定値を調整することで、パフォーマンス改善につなげられるだろう。なお別ユーザーMMikee氏は、データをグラフ化したまとめ画像を公開している。MMikee氏の分析によると、ほとんどのAR系武器は、70もしくは140fpsにて最適値に近づくという(imgur画像リンク)。

Image Credit: MMikee

この現象は『PUBG』特有のものではないし、本作が採用しているUnreal Engineに限った問題でもない。『PUBG』はリコイルシステムが複雑なだけに、違いがより顕著になっているのだ。なお『PUBG』における一連の検証を受けて、『フォートナイト』のTwitchストリーマーとして活動しているDr.LupoことBenjamin Lupo氏が『フォートナイト』にて簡易的な検証を実施。300fpsと30fps固定だと、前者の方が、連射速度が上であることを確認している。

『PUBG』や『フォートナイト』をカジュアルに遊んでいる大多数のプレイヤーにとっては、それほど大きな影響を与えるものではないかもしれないが、少しでも有利に立ちたい方は、自身にとっての最適フレームレート/連射速度を求めて検証してみるのも手だろう。