『モンスターボーイ 呪われた王国』はNintendo Switch版が他機種版合計の8倍売れる。同ハードのインディーゲームバブルは終わらず


パブリッシャーFDG Entertainmentは1月9日、Nintendo Switch版の『モンスターボーイ 呪われた王国(Monster Boy and the Cursed Kingdom)』が、そのほかの機種版合計の8倍売れたことを報告。同社にもっとも利益をもたらしたコンソールビジネスであるとし、あらためてNintendo Switchというハードを称賛した。

『モンスターボーイ 呪われた王国』は、『スーパーワンダーボーイ/モンスターワールド』シリーズのクリエイターである西澤龍一氏が開発に参加するアクションゲーム。「懐かしさと新しさをミックス」をテーマに作り上げられており、最新技術で描かれる手書き調のグラフィックと、クラシックで手強い冒険が楽しめる。

『モンスターボーイ 呪われた王国』は、Nintendo Switchのほかに、PlayStation 4とXbox One向けにリリース済み。PC版も発売予定であるがこちらはまだリリースされていないことから、PS4/Xbox One版の8倍売れたということになるだろう。では実際の売り上げはどれほどかというと、FDG Entertainmentは昨年12月12日に同作の売り上げが5万本に達したことを、喜びながら報告している。発売日が12月4日であることを踏まえると、この5万本は全世界における初週売り上げになるだろう。初週売り上げの5万本の中の、ほとんどがNintendo Switch版のものであったことがうかがえる。

FDG Entertainmentが力強くNintendo Switchを称賛しているのには理由があると予想できる。というのも、同社は早い段階に『Oceanhorn』などをリリースし、同ハードにて成功を収めてきたからだ。『ゼルダの伝説』シリーズから強く影響を受ける同作のコンソール版は、Nintendo Switch版が他機種合計よりも売れたと投稿。そのほかのタイトルとしても、『Blossom Tales』の同コンソール版が、Steam版の20倍売れていると喜びを露わにしていた。任天堂のハイブリッドハードにいち早く目をつけ、市場の恩恵を受け成長を続けているという背景もあり、その結果が『モンスターボーイ 呪われた王国』の数字にも現れているといえるかもしれない。おなじみとなったコンソール版の数字の報告は、FDG Entertainmentの定例のパフォーマンスとも捉えられるかもしれない。

Nintendo Switchにてダウンロード型のインディーゲームが売れやすいという話は、2017年の夏頃から出ているが、最近発売されたタイトルでも同様の事例が多く確認されているほか(関連記事)、弊社アクティブゲーミングメディアがパブリッシングしているゲームにおいても、同様の現象を確認している。もちろん、Nintendo Switchでリリースしたからといって成功が約束されているわけではなく(関連記事)、時にはタイミングなども重要になるだろう。ただ、『モンスターボーイ 呪われた王国』の事例を見ても、Nintendo Switchのマーケットにおけるインディーゲームのバブルは、まだまだ続いていると考えてよさそうだ。