計量器メーカーのタニタが、ピンポールと健康管理を同時に楽しめる製品「TANITA PINBALL」のコンセプトモデルを開発。CES 2019に出展へ
計量器メーカーのタニタは本日12月11日、「TANITA PINBALL」のコンセプトモデルを開発したと発表し、来年1月8日から11日まで開催される、CES 2019に同製品を出展すると発表した。「TANITA PINBALL」は、体組成計(※)をはじめとする健康計測機器に、「ピンボール」のゲーム機能を融合させた製品。モニターに映し出される表示に従い、体組成の計測が完了すると、グリップに備わったボタンでピンボールが遊べる仕組みとなっている。「ゲームをプレイしていたら、いつの間にか、はかっていた」と思わせる演出を目指しているようで、自然と計測の習慣化を促すという。
※ 体組成計とは からだを構成する組成分は大きく分けて「脂肪」「筋肉」「骨」「水分」になります。タニタでは、体重の他に、体脂肪率がはかれる機器を体脂肪計と呼び、加えて筋肉量や基礎代謝量、内臓脂肪レベル、推定骨量、体水分率など(機種によっては、この一部)の計測ができる機器を「体組成計」としています。(タニタホームページより)
具体的なゲームの特徴としては、体組成計測後にゲームスタートし、一定の秒数もしくは持ち球数で得点していく。目の前には縦画面がありこちらにピンポールの様子が映し出され、グリップについているボタンを押し、フリッパーを操作する形。デイリーランキング表示機能や、体組成の計測結果と連動した画面演出機能を搭載するという。計測できるのは、体重、体脂肪率、脂肪量、除脂肪量、筋肉量、筋肉率、体水分量、体水分率、推定骨量、基礎代謝量、体内年齢、内臓脂肪レベル、BMIの13項目。計測結果は内蔵プリンターから印刷可能。ゲーム画面はイメージ映像を見る限り、富士山や大仏、ダルマや招き猫や提灯といった混沌としたピンポール台が確認できる。これらの要素が、測定結果によって変わっていくのだろうか。
体組成の計測ユニットには、タニタの両手間体組成計「DC-13C」を採用(参考リンク)。靴を脱がずに手軽に計測し、ゲームをプレイすることが可能だ。ゲームの画面演出は体組成計測の結果に応じて変化し、「はかる=プレイする」ごとに発見ができるように設計されており、楽しく健康管理を継続させられるという。タニタは今回の発表において、体組成計をはじめとする健康計測機器を使って「はかる」ことが健康づくりの起点になると考えると語る。ただし、「はかる」ことを面倒、億劫に感じる人もいることを考慮し、体組成計測を楽しく、身近なものにするため、ゲーミフィケーションを「TANITA PINBALL」テーマに開発したと語っている。
タニタといえばタニタは今年2月、ゲーム業界への参入を宣言していた。そしてその後、PlayStation 4向けにセガから発売中の『電脳戦機バーチャロン×とある魔術の禁書目録 とある魔術の電脳戦機』に対応するジョイスティックコントローラー「ツインスティック VTX(Version TANITA eXtra)」の開発を発表。開発を募るクラウドファンディングキャンペーンの初期目標金額が2億7700万円と超高額だったことにより、一度はプロジェクトを頓挫した。しかし再起し、製造コストを抑えるなどアレンジを加えた「XVCD-18-b 18式コントロールデバイス ツインスティック」を開発し、クラウドファンディングキャンペーンの再チャレンジを成功させた(関連記事)。ゲーム業界に参入したタニタが新たに作り出そうとする「TANITA PINBALL」。興味深いアプローチであるが、多機能であるがゆえにお値段なども気になるところ。まだコンセプトモデルということなので、続報を待つのがよさそうだ。