『ファイナルファンタジー15』ディレクターの田畑端氏が新スタジオ「JP GAMES,Inc.」を設立。来年1月始動を予告
ゲームクリエイター田畑端氏は12月3日、自身のFacebookにて新スタジオ「JP GAMES,Inc.」を設立したことを発表した。田畑氏は、かつてスクウェア・エニックスおよびLuminous Productionsに在籍し、『ファイナルファンタジーXV』のディレクターを担当していた開発者だ。先日放映された「FINAL FANTASY XV 特別番組 -Special Program」にて、手紙によるメッセージを介して、同社を退社することを明かし、独立することを予告していた(関連記事)。あれから約1か月を経て、早速自身のスタジオを立ち上げたことになる。2019年1月に始動することを予告しており、すでに次なるステージを見据えているようだ。
田畑氏は、スクウェア・エニックスにて『クライシス コア ファイナルファンタジーVII』や『ファイナルファンタジー 零式』といった携帯型ハードの作品にディレクターとして携わり、多くのヒット作を飛ばしたクリエイター。特に前述の2作品は高い評価を獲得しており、たちまちその名前を多くのユーザーに知らしめた。そして2014年9月に、野村哲也氏にかわって『ファイナルファンタジーXV』のディレクターを引き継ぐ。『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』として発表されて以来、長きに渡り開発され続けていた同作を発売させ、最終的には全世界累計出荷本数を810万本に到達させた。今年3月に設立されたLuminous Productionsの代表者を務めるように、スクウェア・エニックスの代表するクリエイターのひとりとなった。
『ファイナルファンタジーXV』は、「未来への夜明け」と名付けられた新DLCを開発中であること発表していたが、今年11月にLuminous Productionsの方針変更にともない、DLC 4本のうち3本を制作中止すると明かされ、あわせて田畑氏が退社することも発表された。退社にあたっては「どうしても実現させたい仕事があり、その実現にむけて、自ら事業を立ち上げる」と語られていたが、実現させたい仕事を叶えるために立ち上げられた、新たな場所が「JP GAMES,Inc.」になるのだろう。「JP GAMES」という直球の名前からは、「日本のゲーム」として作っていく意志が垣間見えるかもしれない。
『ファイナルファンタジーXV』および『ファイナルファンタジーXV』のDLCの行方も含め、田畑氏への評価は賛否両論分かれる一面もある。しかしながら、確かな実績を残してきたクリエイターであり、Facebookにおいても退社およびスタジオ新設について、期待および感謝のコメントで埋め尽くされている。退社時には「今後はこれまでの経験を活かして、新しいプロジェクトに挑戦していきます。」と語っているように、氏の次なる作品は、大型タイトル開発の経験が生かされたプロジェクトになるだろう。田畑氏の新たな挑戦に、今後も注目したい。