息を潜めて敵をやり過ごす、一人称視点サバイバルホラー『Maid of Sker』正式発表。呪われていると噂される実在の屋敷を題材にした恐怖体験
イギリスのゲームデベロッパー/パブリッシャーWales Interactiveは10月29日、Unity製の一人称視点ステルス・サバイバルホラーゲーム『Maid of Sker』を発表した。本作は聴覚を頼りに襲ってくる敵から逃れる、サウンドベースの恐怖体験が売りの新作ホラー。対応プラットフォームはPlayStation 4/Nintendo Switch/Xbox OneおよびPC(Steam)。発売時期は2019 Q3となっており、同時期には小売店にてパッケージ版の販売を行うことも発表されている(パッケージ版のパブリッシングは主にVR対応タイトルを扱うPerp Gamesが担当)。
1898年、プレイヤーは音楽家Thomas Evansとして、ウェールズ地方の民間伝承に包まれた、僻地にある屋敷に向かう。Evansが愛するElizabeth WilliamsはSker Houseという元修道院に住んでいるが、とある事情により囚われの身となってしまった。Evansは最愛の者を救うため、不気味な屋敷に向かい、悪夢のような出来事の数々を体験する。Quiet Menなる者たちから逃れるためには、ときとして息をひそめ、歩みを止め、完全に静止しなくてはならない。
4Kグラフィック対応のリアリスティックなビジュアルにより描かれる不気味な物語は、プレイヤーの選択により、マルチエンディングに向かって枝分かれしていく。もちろん屋敷内の探索や、武器を用いないサバイバル術といったサバイバルホラー要素も本作の特徴となっている。特に3Dサウンドを用いたAIシステムがコアメカニックとして紹介されており、聴覚を頼りに主人公を迫ってくる敵から逃れるため、隠れる、逃げる、ひっそり歩く、罠を使う、注意をそらすといったアクションを取ることになる。ゲームを進めるにつれて敵から逃れることが難しくなり、いずれ息を止め、その場に立ち止まるほかないシチュエーションに陥ることもあるとのことだ。
Sker Houseはウェールズに実在する建物であり、呪われた場所として有名。Elizabeth WilliamsはSker Houseに住んでいた実在する人物として知られており、音楽家/大工のThomas Evansと恋に落ちるものの、身分の違いから親の反対にあい失恋を経験するというエピソードが有名だ。ウェールズのバラード「The Maid of Sker(Y Ferch o’r Sger)」、作家Thomas Morganによる1869年の著書「The Cupid」、19世紀の英国作家R.D. Blackmoreによる著書「The Maid of Sker」など、Sker HouseもしくはElizabeth Williamsを題材とした作品は複数存在し、本作『Maid of Sker』はそうした物語から影響を受けて作られたものとなっている。禁断の愛、拷問、超自然現象などが絡み合ったSker Houseに潜む闇。2019年Q3のリリースに期待したい。