サイコホラーゲーム続編『Layers of Fear 2』正式発表。次なる狂気にとらわれるのは画家ではなく映画関係者か

サイコホラーゲーム新作『Layers of Fear 2』が正式発表された。前作『Layers of Fear』が画家の狂気を扱ったのに対し、『Layers of Fear 2』は映画との関係性を示唆する情報が多く提示されている。対応プラットフォームは未発表、発売時期は2019年となっている。

Bloober Teamは10月25日、一人称視点のサイコホラーゲーム『Layers of Fear』の続編『Layers of Fear 2』を正式発表し、アナウンストレイラーを公開した。Bloober Teamは2018年3月に「Project Méliès」なる謎の新作プロジェクトを発表しており、同年8月にはティザー映像を公開。このたびその「Project Méliès」の正体が『Layers of Fear 2』であることが明らかとなった。

トレイラーは船舶上のシーンから始まり、そこからアパートメントのような建物のエレベーター内、複数の照明に照らされた禍々しい一室、壁から無数の腕が飛び出してくる細長い通路、不気味なモノクロ部屋など、次々と切り替わっていく。前作の物語は主人公が暮らす屋敷内で完結していたが、続編は複数のロケーションを渡り歩くのかもしれない。

※後者は2018年8月に公開された「Project Méliès」ティザー映像

前作『Layers of Fear』は2016年2月にリリースされた一人称視点ホラーゲーム。精神を病んだ画家を操作し、19世紀の名画・装飾で彩られたヴィクトリア時代の屋敷内を探索する。芸術家として最高の傑作を完成させるため、幻覚・幻聴に悩まされながらも狂気の根源が潜む心の奥底へと潜り込む。画家の精神状態の写し鏡のような異様な空間を、目に見えぬ力に手引きされるように、ひたすら突き進んでいくのだ。

トレイラーでは俳優Tony Todd氏による「世界に役割を与えられる前、あなたが何者であったのか覚えていますか。あなたが俳優になったのは、自分の本来の姿から逃れるため」というナレーションが流れる。ちなみにTony Todd氏はホラー映画「キャンディマン」でのキャンディマン役や、「プラトーン」のウォーレン役などで知られる俳優である。

なお「Project Méliès」のMélièsの名を持つ人物としては、世界初の職業映画監督とも呼ばれるジョルジュ・メリエス(Georges Méliès)が挙げられる。「月世界旅行」をつくり、最初期ホラー映画のつくり手としても知られている人物だ。『Layers of Fear』1作目の主人公は画家であったが、2作目はこれまでに与えられた情報から、映画関係者が主人公となるのではないだろうか。

Bloober Teamはホラーゲーム『Layers of Fear』『>observer_』で知られるポーランドのインディーデベロッパー。『Layers of Fear 2』のパブリッシャーは、上記2作品のパブリッシングを担当したAspyrから、『Friday the 13th: The Game』のGun Mediaに変更されている。『Layers of Fear 2』の対応プラットフォームは未発表。発売時期は2019年予定となっている。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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