爆乳ハイパーバトルPS4向け『閃乱カグラ Burst Re:Newal』海外版は少女との「スキンシップ」を規制。プラットフォームホルダーから要請を受け

パブリッシャーのXSEED Gamesは10月13日、海外PS4版『閃乱カグラ Burst Re:Newal』の発売日を延期すると公式Twitterアカウントを通じて発表した。延期の理由について、『閃乱カグラ Burst Re:Newal』の「スキンシップモード」をゲームから削除するためだとしている。

パブリッシャーのXSEED Gamesは10月13日、海外PS4版『閃乱カグラ Burst Re:Newal』の発売日を延期すると公式Twitterアカウントを通じて発表した。その理由について同社は、本作の「Intimacy Mode(スキンシップモード)」をゲームから削除するためだとしている。ただ、あまり大幅な延期とはならないそうで、新発売日は後日案内される。

『閃乱カグラ Burst Re:Newal』は、HONEY∞PARADE GAMESが開発し、ニンテンドー3DS向けに発売されたシリーズ第2作目『閃乱カグラ Burst -紅蓮の少女達-』のHDリメイク版だ。日本ではマーベラスから今年2月に発売された。国立半蔵学院および秘立蛇女子学園に通い、忍びとして養成された美少女たちがさまざまな忍務をこなす。同シリーズは爆乳ハイパーバトルゲームと銘打たれており、本作では爽快な3Dアクションなどを楽しめる。また、下着姿になって攻撃力を上げる捨身技があったり、ダメージの蓄積によってコスチュームが破壊され、最終的には全裸状態になるなど、アツい戦いが繰り広げられる作品である。

今回、海外PS4版にて削除されることになったスキンシップモードは、少女たちのコスチュームを変更する更衣室にて利用できる。どのようなものかは上に掲載した紹介映像で一目瞭然である。本作の公式サイトによると「少女たちのかわいいリアクション」を楽しめる機能で、「揉んだり、めくったり、つまんだり、ひっぱったり」、さらに「キスや衣装破壊」をして、「少女たちとのドキドキ魅惑のボディコミュニケーションを堪能!」できるとのこと。

販売元のXSEED Gamesは、このスキンシップモードの削除に関して「プラットフォームホルダーの意向を尊重する」とコメントしており、ソニーからの要請を受けての判断だったことを示唆している。本作は、すでに北米のESRBや欧州のPEGI、ドイツのUSKといったレーティング団体にて審査を通過しており、ESRBの審査結果内容にはスキンシップモードに関する記述もある。つまり、スキンシップモードを含め本作の性的な表現は各地域にて許容範囲であるとの判断が下され、あとは発売を待つのみだったところに、プラットフォームホルダーから注文が入ったということになる。

『オメガラビリンスZ』

今年6月、PQubeが販売を担当する予定だったPS4/Vita向け美少女ローグライクRPG『オメガラビリンスZ』が欧米にて発売中止となったが、これもプラットフォームホルダーからの要請が理由だった(関連記事)。同作もまた性的な表現を多分に含む作品で、一部地域にてレーティングを取得できなかったものの、ESRBとPEGIでは審査を通過していたため、状況は『閃乱カグラ Burst Re:Newal』と似ている。発売延期と中止を分けたのは、本作は一機能だけが問題とされ修正が比較的容易だったためかもしれない。もっとも、PQubeは規制版は販売しない姿勢を取っている。

ただ、これまでリリースされてきた『閃乱カグラ』シリーズの中には、本作と同じスキンシップモードを含む作品があり、海外でもそのまま発売されている。なぜそれらは無事発売でき、本作だけが問題視されたのだろうか。XSEED GamesのローカライズプロデューサーTom Lipschultz氏は、プラットフォームホルダーのポリシー(規約)が更新されたため、異なる判断になったと説明している。

Lipschultz氏は、具体的にどういったポリシーが追加されたのかは明かさなかったが、一般的にはインタラクティブ性が問題になるはずだと述べる。本作のスキンシップモードのインタラクティブ性は、上の動画で見られるとおり。また、上述の『オメガラビリンスZ』にも、タッチパッド/タッチスクリーンを使って美少女キャラクターに触れて反応を楽しめるPTA(パイ・タッチ・アクション)と呼ばれるシステムがあった。一方、もっとも若い者で15歳というキャラクターの年齢設定については、今回の件では問題にならなかったようだ。『オメガラビリンスZ』では過激な性的表現に加え、女学園の低学年キャラクターを示唆する表現などが指摘され、イギリスではレーティングを取得できなかった。

レーティング審査を通過しながら、プラットフォームホルダーからの要請により計画変更を余儀なくされた例はほかに、実在のナンパ師から女性を口説くテクニックを教わる実写ゲーム『Super Seducer』の海外PS4版が過去にあり、結局発売中止となった。同作には性的なビジュアル表現は存在しないため異なるポリシーによるものと思われるが、いずれにせよこうした要請がおこなわれることは非常に珍しい。

なお、XSEED Gamesからは『閃乱カグラ Burst Re:Newal』のSteam版も発売予定となっている。こちらはスキンシップモードを収録したうえで、海外PS4版の発売に合わせてリリースするとのこと。海外PS4版はもともと11月中旬に発売予定となっていたため、それから少し遅れてローンチを迎えることとなるだろう。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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