Nintendo Switch Online正式開始後は、どのゲームがサービス加入必須もしくは不要になるのか?

 

任天堂は、9月19日より「Nintendo Switch Online」の正式サービスを開始する。Nintendo Switch用 ゲームのオンラインプレイは、これまでは無料体験として提供されてきたが、同日以降は300円(1か月)・800円(3か月)・2400円(12か月)もしくは最大8アカウントまで利用できる4500円のファミリープラン(12か月)の利用券を購入し、Nintendo Switch Onlineに加入する必要がある(7日間の無料体験が1アカウントにつき1回だけ利用可能)。

ただし、ゲームによってはNintendo Switch Onlineに加入せずともオンラインプレイできるタイトルが存在するそうで、任天堂はサポート情報ページを更新し、具体的な例として以下の3タイトルを挙げている。

・フォートナイト バトルロイヤル
・ドラゴンクエストX
・カラオケJOYSOUND for Nintendo Switch

『フォートナイト バトルロイヤル』は基本プレイ無料タイトル。『ドラゴンクエストX』はゲームを購入したうえで、一定期間の利用券を購入してプレイする(新規プレイヤーには20日間の無料プレイ期間がある)。『カラオケJOYSOUND』はゲームではなくカラオケアプリだが、無料でアプリをダウンロードし、期間券(利用券)を購入して楽しむ。つまり、「基本プレイ無料」「有料&利用券」「無料&利用券」という3つのパターンの販売形態を示しており、これらに該当するゲーム・アプリは、Nintendo Switch Onlineへの加入は必要ないようだ。

『Paladins』

一方で、オンラインプレイにNintendo Switch Onlineへの加入が必要となるタイトルとしては、『スプラトゥーン2』や『モンスターハンターダブルクロス』『Minecraft(マインクラフト)』など、いわゆる買い切りのゲームが挙げられている。加入が必要なゲームの場合は、パッケージの裏面や、任天堂公式サイト、ニンテンドーeショップにて、「インターネットを通じたオンラインプレイのご利用は2018年中に有料となります」や「オンラインプレイの利用には有料サービス「Nintendo Switch Online」への加入が必要です」といった記載があるとのこと。逆に言うと、これらの記載が無いタイトルは、Nintendo Switch Onlineに加入しなくてもオンラインプレイを楽しめるということになる。

たとえば、基本プレイ無料のオンラインプレイ対応タイトルは『フォートナイト バトルロイヤル』以外に、『Paladins』『プラチナ・トレイン~日本縦断てつどうの旅~』『暁のブレイカーズ』が現在配信中で、『暁のブレイカーズ』以外は上述のNintendo Switch Onlineについての記載がない。さらに海外ストアを見てみると、今後配信予定の『Warframe』や『Arena of Valor』といった基本プレイ無料タイトルにも例の記載はなく、加入せずとも楽しめるようだ。なぜ『暁のブレイカーズ』は加入必須となっているのか気になるところであるが、基本的には、基本プレイ無料タイトルはNintendo Switch Onlineに加入せずともオンラインプレイを楽しめると言えそうだ。
【UPDATE 2018/9/19 17:30】
9月19日、ニンテンドーeショップの『暁のブレイカーズ』のページから、Nintendo Switch Onlineについての記述が削除された。やはり同作もほかの基本プレイ無料タイトルと同じく、Nintendo Switch Onlineに加入することなくオンラインプレイを楽しめるようだ。

ただ、同じく無料でダウンロードできる体験版については、オンラインプレイがある場合は加入する必要があるようだ。たとえば、オンライン対戦のベータテストに使用された『BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE 特別体験版』のページには、オンラインプレイが有料になる旨の記載がある。これは体験版だからというより、製品版の販売形態に準拠しているのかもしれない。

オンラインを利用するほかのタイトルというと、クラウドを利用する『バイオハザード7 レジデント イービル クラウドバージョン』や『ファンタシースターオンライン2 クラウド』では、Nintendo Switch Onlineへの加入は不要と公式サイトなどで明記されている。前者は利用券制のタイトルであり、後者は基本プレイ無料タイトルとなっており、冒頭で示した加入不要のパターンにも合致している。似たタイトルとしては先日、Ubisoftから『アサシン クリード オデッセイ クラウドバージョン』が発表された。こちらは公式にはまだ案内されていないが、やはり利用券制となるためNintendo Switch Onlineに加入しなくてもプレイできるかもしれない。このほか、ニコニコ動画を視聴できるアプリ「niconico」も、Nintendo Switch Onlineへの加入は求められないようだ。

ほかのコンソールの場合、オンラインプレイをするには、PS4ではPS Plus、Xbox OneではXbox Live Goldといったそれぞれの有料会員になる必要があり、Nintendo Switchと同様である。ただ、基本プレイ無料タイトルの扱いについては立場が別れ、PS4ではPS Plusは不要とし、一方のXbox OneではXbox Live Goldへの加入が求められる(ゲーム以外のアプリの利用には加入不要)。ゲームが無料で配信されていようと、ユーザーがオンラインプレイすればその管理やメンテナンスにコストがかかるため、どちらが正しいとは言い切れないが、このマイクロソフトのスタンスについては海外にて疑問の声が聞かれることもある。任天堂としては、“基本プレイ無料”の文字通り追加料金の必要なく始められる、ソニーと同じポリシーを採用したということなのだろう。

なお、Nintendo Switch Onlineに加入しなくても、ニンテンドーeショップで購入したゲームのダウンロードや、Nintendo Switch本体やゲームの更新、ゲームニュースの受信、フレンドの登録・管理、撮影したゲーム画面のSNSでのシェアといったオンラインサービスは利用可能である。ただし、加入者が利用できる、セーブデータをクラウド上にバックアップする「セーブデータお預かり」について任天堂は、退会後の保管は「保証いたしかねます」としている。Nintendo Switch Onlineに一旦加入してから退会するようなことがある場合は、その管理には注意したい。