『レインボーシックス シージ』新シーズン詳細発表。盾で敵の前線を食い止めるCLASHと、隙間から相手の意表を付くMAVERICK
Ubisoftは8月19日、フランス パリで開催された『レインボーシックス シージ』の世界大会「Six Major Paris」にて、イヤー3シーズン3「OPERATION GRIM SKY(オペレーション グリムスカイ)」の詳細を発表した。「GRIM SKY(険しい空)」というタイトル通り、陰鬱なイメージを反映したコンセプトのシーズンとなる。新たなシーズンが開始される度に、追加されるオペレーターの特徴的なガジェット効果により、常に戦術が更新され続けてきた本作。今回の新オペレーターも、これまでの戦術を大きく変えることが予測される、エキセントリックなガジェットを有している。
このエリアに入りたくばまず私を倒すこと 「CLASH」
本名はモロワ・エヴァンズ。暴動鎮圧が専門の警察官だ。イングランドで生まれ育ったCLASHは、暴動、テロ対策を担う機動隊(TSG)のメンバーである。2011年のイギリス暴動で機動隊の前線を指揮し、暴動の拡大を阻止するといった功績を残した。しかし、友人の死をきっかけに、ロンドン警視庁(MPS)に協力を申請、銃器専門司令部(SCO19)の一員となり、その地位を確立していく。巡査刑事に昇進した彼女は、レインボー部隊に彼女の経験と実績が評価され、後にその一員となった。
メインウェポンにCCE SHIELD 。セカンダリーウェポンにP-10C / SPSMG9、ガジェットに有刺鉄線 / インパクト・グレネードを持つ、スピード1 アーマー3の防衛側オペレーターであるCLASH。彼女が持つ盾「CCE SHIELD(クラウド・コントロール・エレクトロ シールド)」は、トゥイッチとミラの共作により、プロトタイプが開発された。
この盾の特徴は、前方にいる敵にテーザーで少量のダメージと移動速度減少といった負荷を与えることができる点だ。テーザーはケージを消費することで使用可能。盾を起動すると、電池(画面右下のバー)が1秒ごとに1レベル低下する。レベルは15まであり、使用をやめると、1秒ごとに1レベル貯まる。一度ゲージを最後まで使い切った場合、ゲージが回復しきるまで再使用は不可。また、ブリッツのように盾と銃を同時に持つことはできない。
攻撃側による彼女へのプレッシャーの与え方としては、IQのデバイス探知機で索敵をしたり(シールド展開時に限る)、サッチャーのEMPにより数秒間シールドを使用不可にすることがあげられる。彼女の最大の弱点は、近接攻撃やコンカッションなどのネガティブ効果により、大きく仰け反ってしまい足元に隙ができてしまう点だろう。さらに、盾展開時には、移動速度が10%低下するので、足の速いオペレーターに簡単に裏を取られてしまう危険性がある。そのため、彼女の利口な立ち回りの方法として、一人で遊撃に出るような真似はせず、敵をいかに近づけさせないようにするか、防衛ラインを下げさせないようにするかが、重要になるのではないだろうか。今回初めて防衛側にシールドオペレーターが加入することで、防衛側のゲームメイクに変化が期待できそうだ。
その隙間から相手を覗く。見えてますよ、あなたのその足 「MAVERICK」
本名はエリック・ソーン。アメリカ ボストン出身。とある行方不明の記者の調査を受け持っていた彼は、その後、理由も分からず2年もの間消息を絶った。再び連絡がついた頃、彼は反乱勢力を壊滅に追い込むほどの情報を入手しており、消息不明時に何をしていたのか一切不明なものの、責任は免除、再びレインボー部隊に復帰するという異質な経歴を持つ。作戦では類稀なる鋭さを発揮する彼は、レインボー部隊の中でも注目された人物でありながら、その存在は多くの謎に包まれている。高い知能と人間特性の熟知、環境への順応性という面では、彼の右にでるものはいない。
メインウェポンにAR15.50 / M4、セカンダリウェポンに1Q11 TACOPS、ガジェットにクレイモアかスモークグレネードを所持できる。スピード3 アーマー1の攻撃側オペレーターであるMAVERICK。彼の固有デバイスである「ブリーチングトーチ」は、破壊可能な壁(補強壁含む)を、プレイヤーの好きな形に焼き切ることができるバーナーのようなガジェットだ。ブリーチングトーチは自由度が高いかわりに容量が限られており、オペレーターが通れるサイズの穴をひとつ開けるだけで燃料をほぼ使い尽くしてしまう。
開発者曰く、彼はテルミットのようなブリーチャーではないようだ。その理由として、一瞬にして突破できるほどの穴を開けることができない点をあげている。音なく壁を焼くことのできる彼の長所の通り、防衛側を翻弄させるようなオペレーターである。確かに、瞬時に突破口を開けれなかったり、トーチを使用している間は丸腰になったりとデメリットはある。小さな穴を開け味方の射線を通したり、テルミットと協力しさらに大きく穴を開けたりといった、他のオペレーターとのタッグプレイにより、戦術にひねりを効かして敵の意表を付くことが、彼の最大の利点かもしれない。トーチで破壊可能なものとして、バリケードのほか、展開型シールド、キャッスルのバリケード、マエストロのイービルアイも含まれる。
また、バリケードはほぼ音を立てずに焼くことができるため、防衛側は環境音の変化にさらに敏感になることが求められる。彼のガジェットは、バンディットのショックワイヤーや、ミュートのシグナルディスラプターのようなガジェットに影響されない。これにより、設置されたショックワイヤーを壁越しに焼き、テルミットでブリーチングするといったことが可能だ。これまでの防衛側の補強壁の守り方に、一石を投じるようなオペレーターが出てきたことで、防衛の戦術が大きく変わることになるかもしれない。
生まれ変わった「ヘレフォード基地」プロリーグを意識したフロア構造
ヘレフォード基地はトム・クランシー作品で出てくるトレーニングキャンプからインスピレーションを受けたマップだ。本作のベータ期間中から公開されている歴史の長いマップの一つである本マップは、今シーズンで大きくリメイクされる。約30年前のヘレフォード基地をイメージしたコンセプトであり、プロリーグを意識して構成されたマップになっているとのこと。
本マップは、以前から公言されていた地下フロアの選択率の高さ、防衛側の奇襲のかけにくさを改善するため、大規模な変更が加えられた。画像の通り、全く新しいマップに生まれ変わっている。まず各フロアが拡張され、階段が一つ追加される。これにより、遊撃、奇襲を仕掛けやすくなる。ボムサイトは3F・2F・1F・地下と、計4つのポイントが存在し、これまでの上下を跨いだボムサイトは削除。必ず2つのボムサイトが同階に設置されるようになっている。
3階のエリアは、カバーが少なく比較的オープンだ。アクセスポイントも少なく、攻め側は大胆な詰めが必要になってくるかもしれない。また、地下通路を増やすことで、侵入口を増やしている。全体的に破壊可能な壁が増え、2階に関しては上下の攻撃に耐える必要のある構造になっており、激しい銃撃戦が繰り広げられそうだ。
また今回、既存のマップの一つである領事館に、マップバフが加えられることも発表された。一部リスポーンキルが可能であった箇所に修正が加えられるほか、ボムサイトエリアが、1階ビザ申請室、地下サーバールームに追加される。
さらに、今シーズンには、先日発表されたバランス調整プランも反映される予定だ。この調整により、トゥイッチのショックドローンの音がより大きくなり、サッチャーのEMPの仕様がカメラ類の破壊から数秒使用不可へと変更される。事実上の弱体化が施される2人だが、開発者は、将来的に別の角度からサッチャーの強化を図ることを示唆している。
また、以前から告知されていた全武器サイトのズレを調整するプランも実行される。これまで、胴体を撃ったつもりがヘッドに入るなど、サイトで狙った箇所とゲーム内で当たる箇所にわずかなズレが存在していた。この修正により、レティクルが常に画面の中心に来るようになる。
新シーズン「OPERATION GRIM SKY」は、現地時間9月4日より開始予定。これまで同様、シーズンパス所有者向け先行アクセス期間(1週間)が設けられた後、全てのプレイヤーに解禁予定だ。また8月20日より、PC版テストサーバーにて、新シーズンの試験的運用が開始される。本作のテクニカルテスト版をダウンロードするだけで、誰でもプレイ可能なので、気になる方は一足早く触プレイしてみてはいかがだろうか。