「ポンコツ車」をメンテしながら走らせる苦しみと喜びのドライブゲーム『Jalopy』3月28日に正式リリースへ。日本語も実装予定

 

インディースタジオMinskworksは、Steamで早期アクセス販売中の『Jalopy』を、3月28日に正式リリースすると発表した。正式リリースに合わせてコンテンツの追加やバランス調整が実施され、さらに多言語対応・Modサポートをおこなうという。対応言語には、日本語が含まれている。2年間の早期アクセス期間を経て、多くのバグの修正や訪問国が追加されており、満を持してのリリースとなる。また正式リリースに合わせてゲームの価格も上昇することが告知されている。

『Jalopy』は旧東欧諸国を舞台とした、ドライブシミュレーターゲームだ。プレイヤーは深夜に伯父らしき人物に急に起こされ、車を組み立てさせられる。やたらと難解な組み立てが終われば、ドライブに出かけることを強いられる。ただ単純に目的地にむかってドライブすればいいというわけではなく、バッテリーはすぐに上がりガソリンはすぐに消費され、車体もひょんなことで損傷することで、車のメンテナンスを挟みながら進めなければいけない。故障した際には自分でその原因を推測して修理する必要がある。隙きあらば故障するので、道路の真ん中で迷惑に立ち往生するというシーンもままあるだろう。ボロ車のポンコツ具合に苦悶しながら進めていくドライブゲームなのだ。

ただし、本作はただ苦しいだけではなく、自由が提供されている。プレイヤーは車の乗り降りが自由にでき、車から降りてうろつくことができるオープンワールドゲームとなっているからだ。街へ辿り着けばお店をうろつきパーツや嗜好品を買い、夜になればモーテルで休む。生きていくにはお金が必要であるので工面しなければいけない。道に落ちているものを拾って売るのも、お店のものを盗んで他店で売ることもできる。時間が経過すれば夜になり見通しが悪くなり、ランダムで雨が降るとタイヤが消耗する点も、本作のひとつのリアリティなのだろう。少ない所持金で、メンテンスを重ねながら次なる街を目指すその体験は、まさしく旅そのものだ。ストレスも多いが、うまくいった時の喜びは格別。独特の没入感から生まれる中毒性は、プレイヤーのハートをつかんで離さない魅力を持つ。

本作の課題として、その自由度ゆえのバグの多さやゲームバランスがあげられていたが、こうした問題は順調に改善しつつあるという。また車を正しく扱うにはやたらと長いゲーム内英語のマニュアルを読む必要があったが、日本語化されるならば少なくとも扱い方は理解できるようになるだろう。弊誌では紹介記事を掲載しているので、興味のある方はこちらを読み購入を検討してみてほしい。