『Star Wars バトルフロント II』大規模アップデート実施へ。問題となったゲーム内課金は、ランダム性のないコスメ要素に限定し再開

Electronic Artsは3月17日、『Star Wars バトルフロント II』において大規模なアップデートを米国時間3月21日におこなうと発表した。このアップデートではさまざまな追加・変更要素が含まれる予定だが、もっとも大きなものは「アンロックシステムの変更」だ。また4月に予定されている次のアップデートでは、ゲーム内課金要素が再開される。

Electronic Artsは3月17日、『Star Wars バトルフロント II』において大規模なアップデートを米国時間3月21日におこなうと発表した。このアップデートではさまざまな追加・変更要素が含まれる予定だが、もっとも大きなものは「アンロックシステムの変更」だ。また4月に予定されている次のアップデートでは、ゲーム内課金要素が再開される。

本作においては、発売前のベータテストやEA Accessの先行プレイなどを通じて、キャラクターを強化できるスターカードを入手できるクレート(ルートボックス)が、実質的にゲーム内課金によって開けられることから「Pay-to-Win(お金を払った者が有利になる)」であるとの批判が噴出。EAは、クレートから入手できるスターカードの価値を下げるなどの対策を打ったが、結果的にゲーム内課金要素の一時停止に追い込まれていた(関連記事)。

今回のアップデートによって、スターカードなどキャラクターの性能に影響を与える要素は、ゲームプレイを通じてのみ獲得可能となる。今後はマルチプレイをプレイすると経験値を獲得でき、一定値まで貯めてレベルアップするごとに「スキルポイント」を入手可能。スターカードのアンロックやアップグレードは、このスキルポイントを消費しておこなう形に一本化され、ゲーム内課金要素からは完全に切り離される。なお、各ユニットにはレベルキャップが設定される。すべてのスターカードをエピックまでアップグレードするだけのスキルポイントを獲得すれば、このレベルキャップに達する計算だそうだ。すでにある程度成長させている保有キャラクターについては、そのスターカードのレベルに応じたユニットレベルが割り当てられる。

また、スターカードのアップグレードに使用するクラフトパーツ要素も終了する。そして4月のアップデート時に、プレイヤーが保有しているクラフトパーツは、40個につき1スキルポイントに変換されるとのこと。なお、アップデートまでに獲得していたスターカードやヒーロー、武器などは、そのまま保持しておくことができる。

現在停止されているクリスタルの販売が再開される

では、4月から再開されるゲーム内課金では何を購入できるのかというと、キャラクターの性能に影響のないビジュアルセットだ。キャラクターの見た目を変更するビジュアルセットは、ゲーム内課金で購入できるクリスタル、もしくはゲームプレイを通じて獲得できるクレジットと交換することができる。ランダム性はなく、どのアイテムを購入するかはプレイヤーが決定する。また、クレートから入手できるものもクレジットやビジュアルアイテム(エモート、勝利ポーズなど)に限定され、スターカードは排除される。クレートはログインボーナスやマイルストーン、チャレンジの達成時に開けることができ、ゲーム内課金では開けられない。そのほかの詳細は、公式サイトのFAQを参照していただきたい。

EAはこのアップデートについて、プレイヤーからのフィードバックに基づき、全プレイヤーにプレイを楽しんでもらうため、ゲームのコア要素を改善し、新コンテンツを追加していく上での大きな一歩だとしている。これに対して海外コミュニティの反応はおおむね良好のようだ。しかしながら『Star Wars バトルフロント II』は、そのクレートとゲーム内課金要素によって、ルートボックスへの問題意識に火をつけるきっかけとなったという事実もある。議論は業界の外にも波及し、一部ではルートボックスを規制しようという動きも出てきており、その動向には引き続き注視していきたい(関連記事)。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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