Googleが「Google マップ」APIのゲーム開発者への提供を発表。Unityと組み合わせて、現実世界ベースのゲームの開発がさらに捗る
Googleは3月15日、「Google マップ」のAPIがゲーム開発者向けに提供することを発表した。利用するには、コンタクトフォームからの問い合わせが必要だ。このAPIを利用すれば、現実世界200か国以上の国に存在する3Dの建物モデルや道路、ランドマーク、公園などをゲーム内に実装できるという。ただ実装するだけでなく、ゲームエンジンUnityと組み合わせることで、これらのオブジェクトの色やテクスチャ、サイズを変えるといったカスタマイズもできるようだ。
また負荷については、世界中に存在するGoogleマップのサーバーとインフラクチャーを利用することで、ゲーム応答時間についても短縮されるといい、さらにゲームの規模の拡大にも対応していくとのこと。世界中の何百人ものプレイヤーが一斉に遊ぶような負荷があってもゲームを利用できるようだ。
このAPIは同社のARプラットフォーム「ARCore」と組み合わせることもできる。「ARCore」は、オブジェクトをテーブルの上に置き、オブジェクトがその場にあるように表示する環境把握や、照明の明かりを認識し仮想オブジェクトに反映する環境光推定といった特徴を持つ。現実世界をベースとしたマップとARプラットフォームを組み合わせることで、さらに没入感の高いリアルワールドゲームが実現できるだろう。
すでに、現実世界を歩きゾンビを退治する『The Walking Dead: Our World』、街を歩きゴーストを見つけて吸い出す『Ghostbusters World』、恐竜を探してキャプチャーする『Jurassic World Alive』のモバイルARゲーム3作品がこの技術を利用しているという。
今回のAPI提供は、あくまでモバイルのARゲームをベースとした話のようであるが、紹介映像では現実の建物モデルをゲーム内に登場させる演出も確認できる。前述したようにUnityにてモデルをカスタマイズしゲーム内に実装させられるならば、モバイルゲーム以外の分野でも需要があるだろう。どのような用途で使われるのか、今後の導入が楽しみだ。