計量器メーカーのタニタ、PS4『とある魔術の電脳戦機(バーチャロン)』対応ツインスティックの開発プロジェクトを始動


体重計などの計量器メーカーとして知られるTANITA(タニタ)は2月15日、ゲーム業界へのチャレンジを宣言し、第1弾として『電脳戦機バーチャロン×とある魔術の禁書目録 とある魔術の電脳戦機(バーチャロン)』のPlayStation 4版に対応する「ツインスティック」の開発プロジェクトを発表した。

『とある魔術の電脳戦機』は、『電脳戦機バーチャロン』シリーズとしては15年ぶりとなる新作で、ライトノベル「とある魔術の禁書目録」とコラボレーションしてPS4/Vita向けに今月発売された。『電脳戦機バーチャロン』シリーズはもともとアーケードゲームとして登場し、ツインスティック(二本のジョイスティック)で操作する筐体が特徴だった。家庭用向けに移植された際にも、周辺機器として何度かツインスティックが発売されており、ツインスティック操作にこだわりのあるバーチャロンファンも多いだろう。しかし『とある魔術の電脳戦機』では、ゲームパッドでの操作を前提としたシステムを採用しており、ツインスティックの発売予定もない。そうした中、突如タニタから今回の発表があった。

ゲーム業界とは縁遠い印象のタニタだが、社長の谷田氏のセガ好きが高じて社内にはバーチャロン部が存在し、先月にはセガとの「新春バーチャロン大会」まで開催されていた。そうした流れを受けて、今回のツインスティック開発プロジェクトが持ち上がったのだろう。まだ発売が決まった訳ではなく、デザインや仕様を含めすべてはこれからといった様子だが、実現までの道のりはそう容易くはなさそうだ。

『電脳戦機バーチャロン』シリーズのプロデューサー亙重郎氏は昨日15日に放送された電撃PS Liveに出演し、『とある魔術の電脳戦機』向けにもツインスティックを発売できないか検討を重ねた末に断念していたことを明かしている。スイッチなどの部品が存在しないためゼロから設計しなおさなければならず、また強度試験をおこなう必要などもあり、時間とお金がかなりかかるという。そうした経緯もあるため、亙氏は今回のタニタのプロジェクトについて聞かされても終止楽観的な態度を見せることはなかった。一方で、『とある魔術の電脳戦機』が何度もバーチャロンの企画を立ち上げては断念してきた末に生まれた作品であるため、ツインスティックもまた実現の可能性が生まれるかもしれないとし、ゲーム側の対応を含め協力することを約束している。

亙氏の話を聞く限り、タニタのツインスティック開発プロジェクトにはかなり高いハードルがいくつも待ち受けているようだが、バーチャロンファンとしてはツインスティックの発売は大いに期待したいところだろう。プロジェクトの今後の展開は公式Twitterにて発信されるため、興味のあるチャロナーはフォローしておこう。