『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』(以下、PUBG)のプレイヤー人口が初の減少傾向を見せている。指摘したのはSteamやTwitchのデータを分析しているGitHyp。『PUBG』といえば、PC版だけで3000万近くのセールスを達成しており、SuperDataが公開した非公式データによると2017年の売上は7億1200万ドル(約763億円)におよぶ。Xbox One版も、2018年1月に総プレイヤー数が400万人を超えたと発表されている。
PC版の同時接続ユーザ数は2017年12月に初めて300万人を突破し、2018年1月には約323万人という大記録を叩き出している。平均でも150万人を超える相変わらずの大人気ぶりを発揮しているが、2月に入ってからは1度も300万人を超えていないとGitHypは指摘している。たしかにGitHypだけでなくSteamChartsの数字でも過去30日間の平均値は4.13%ダウンしており、2月10日、11日の週末にはピーク時同時接続ユーザ数260万人台と、本作にしてはやや控えめの数字におさまっている。
ただしGitHypのデータは2月12日時点のもの。本作では今月に入り8日、9日、11日、12日とマッチメイクおよび接続の不具合が繰り返されている(関連公式ツイート)。2017年1月に公式アカウントより報告された大規模障害は計4回(メンテナンスは除く)。2月は月半ばにしてすでに発生回数が並んでおり、接続ユーザ数に影響を及ぼした可能性は十分にあるだろう。
また本作では2月7日、チート対策を強化する最新アップデートが配信されている。以前から導入されているアンチチート・プログラム「BattleEye」は、1月だけで100万以上のアカウントをバンしたと報告している。対応はエスカレートしていくと見込まれていたことから、2月にはそれ以上のペースで不正アカウントが葬られているのではないだろうか。
We have banned over 1,044,000 PUBG cheaters in January alone, unfortunately things continue to escalate.
— BattlEye (@TheBattlEye) February 4, 2018
Steamのデータを観測するSteamSpyは、Steam版『PUBG』における中国のアクティブユーザが昨年12月に頭打ちとなり、今年に入り減少し始めたことをツイッター上で指摘している。これに対しNiko PartnersのアナリストDaniel Ahmad氏は、『PUBG』の中国独占運営権を所有するテンセントのPC版『PUBG』が、事前登録者数900万人を超えていること、またモバイル版『PUBG』を含めると計7500万人のユーザがテンセント版『PUBG』の事前登録を済ませていると補足している。
The official Tencent PC version has more than 9 million users pre registered.
Tencent is also planning to release two mobile games.
Overall there is more than 75 million pre registered users in China waiting for these games.
— Daniel Ahmad (@ZhugeEX) January 31, 2018
そして先日、モバイル版『PUBG』の配信が開始された。『绝地求生:刺激战场』(中国AppStore)と『绝地求生 全军出击』(中国AppStore)という2つのバージョンがある。『PUBG』を支えている中国ユーザの一部は、現在モバイル版を試している最中なのかもしれない。Steam版『PUBG』のユーザ数が伸びていないとしても、中国でモバイル版が発売されたことにより、『PUBG』全体のアクティブユーザ数はむしろ増えていると見てよいだろう。
一方、GitHypのデータによるとTwitchでの視聴者数は、2月に入り『Fortnite』が『PUBG』を凌駕するようになった。『Fortnite』は2月4日にピーク時同時接続ユーザ数340万人を達成。PC/コンソール版の合算かと思われるが、それでも『PUBG』に引けを取らない盛況ぶりである。新規コンテンツや期間限定イベントを頻繁に投入している『Fortnite』の「見るバトルロイヤル」としての人気は、もしかするとこのまま『PUBG』を超えていくのかもしれない。