今年発売の『Call of Duty』シリーズ新作はTreyarchが開発中、Activision BlizzardのCEOが認める。「Black Ops」続編を示唆も


Activision Blizzardは2月8日、2017年度第4四半期の決算および同年度通期の業績を発表した。Seeking Alphaが会見の模様を伝えており、質疑応答の中で同社は、今年発売される『Call of Duty』シリーズ新作は、Treyarchが開発を担当していることを正式に認めた。これを受けて当のTreyarchも公式Twitterにて、さらなる情報を公開できる時が待ちきれないと反応している。

決算発表会見でActivision BlizzardのCEO Bobby Kotick氏は、『Call of Duty』シリーズの今後について何か話せることはないかと問われた。Kotick氏はまず、昨年発売された『Call of Duty: WWII』が大きな成功を収めたことに触れ、ユーザーからの強力なエンゲージメントを獲得していること、そして2015年発売の『Call of Duty: Black Ops 3』向けの拡張パック「Zombies Chronicles」が昨年配信され、PlayStationプラットフォームにおけるDLCのベストセラーとなったことを説明。そうしたユーザーとの強い繋がりをベースに継続的な利益をもたらすことが『Call of Duty』コンテンツにおける同社の戦略だと主張。そうした理念は今年発売を計画している新作でも同様だと述べ、新作の開発にはTreyarchが当たっていることを初めて明らかにした。

Kotick氏は、TreyarchはこれまでにActivision Blizzardでもっとも成功したタイトルをいくつも手がけており、プレイヤーを長期間にわたって惹き付ける術を知っていることを何度も証明してきたと評している。そのため、上述の戦略は順調に継続していると言えるだろうと述べている。一方で、そのTreyarchが開発中の新作が、近年メインで開発してきた「Black Ops」シリーズの続編となるのか、まったくの新規シリーズとなるのか具体的な部分への言及はなかった。ただし、「活気あるBlack Opsコミュニティは、Treyarchが手がける新作を楽しみにしているだろう」と述べており、今年のシリーズ新作は『Call of Duty: Black Ops 4』になることを示唆している。

*『Call of Duty: Black Ops 3』のローンチトレイラー

近年の『Call of Duty』シリーズは、Infinity Ward、Sledgehammer GamesそしてTreyarchの3スタジオが交代で手がけており、今年の新作をTreyarchが開発していることは順当な流れではあった。「Black Ops」シリーズでは、冷戦時代から近未来、そしてさらに先の2065年の未来を舞台に特殊部隊の活躍を描いてきた。同時に『Call of Duty』シリーズ全体としても現代戦から未来へと流れていく中、昨年の『Call of Duty: WWII』では一転して原点である第二次世界大戦へと回帰して成功を収めている。もし仮に今年の新作が「Black Ops」シリーズの続編になるとすると、どのような時代設定を取るのか興味深い。海外では関係者の話として、宇宙にまで舞台を広げた『Call of Duty: Infinite Warfare』の評判が芳しくなかったため、現代戦に戻るのではとの噂も報じられているがはたして(Eurogamer)。

なお『Call of Duty: WWII』については、昨年世界でもっとも大きな収益を上げたコンソールゲームとなったことや、現行のコンソールでの『Call of Duty』シリーズタイトルとして最大のローンチ(四半期ベースの売り上げ)であったこと、そしてPlayStationプラットフォームにおける発売初日のダウンロード版の売り上げ記録を更新したことも、今回の決算発表にて言及されている。またBobby Kotick氏は、これまでに同作で実施した「冬の包囲戦」や「レジスタンス」といったコミュニティイベントを今後も継続し、ユーザーとの繋がりを維持強化していく方針を明らかにしている。