『Anthem』のリリース時期が2019年初頭に変更されるも、EAは「延期ではない」と主張。2018年Q3の『BF』新作と時期をずらすため
Electronic Arts(以下、EA)は1月30日、2018会計年度第3四半期の収支報告(カンファレンスコール)にて、『Anthem』の発売時期が2018年秋から2019年初頭(2019年1月〜3月)に変更となる旨を発表した。その内容を海外メディアのGameSpotやPC Gamerなどが報じている。
本作は『Mass Effect』シリーズで知られるBioWareが開発する新規IPタイトル。プレイヤーは巨大な壁に囲まれた街に暮らす探索者「フリーランサー」として、カスタマイズ可能なパワードスーツを着用し、大自然が広がる壁の外の世界を冒険する。最大4人の協力プレイに対応したシェアード・ワールド型のアクションRPGとして、PC/PlayStation 4/Xbox One向けに発売される。
※2017年6月に公開された発表トレイラー
「E3 2017」にて本作が発表された当初は、2018年秋リリース予定となっていた。だが今年1月、海外メディアのKotakuが独自の情報源をもとに、2019年初頭まで延期となる可能性が高い旨を伝えていた(関連記事)。そして今回、EAが正式に延期を発表した形となる。
ただし、EAのCFO Blake Jorgensen氏が別途Wall Street Journalに語ったところによると、これはスケジュールの変更であって、「延期(Delay)ではない」とのこと。2019会計年度第3四半期(2018年10月〜12月)に『バトルフィールド』シリーズの新作が発売されることから、両作が被らないようスケジュールを変更しただけで、開発は計画通りに進んでいるという。開発が難航しているわけではないとの念押しは、おそらくKotakuの報道を意識したものだろう。
EAは2016年、『タイタンフォール2』と『バトルフィールド1』を同じ月にリリースした実績がある。『タイタンフォール2』を開発したRespawnのCEO Vince Zampella氏は、リリース時期や価格設定により期待通りのセールスを出せなかった可能性があると、のちに発言している(GameSpot)。すでにネームバリューのある『バトルフィールド』シリーズの新作を年末商戦に向けて投入し、新規IPの『Anthem』を比較的静かなシーズンに出すという判断は、こうした過去事例から学んだ結果なのかもしれない。
なお「The Game Awards」の主催者として知られるGeoff Keighley氏によると、Respawn Entertainmentが開発中の「スター・ウォーズ」プロジェクトについては、2020会計年度(2019年4月〜2020年3月)に発売予定である旨が、同カンファレンスコールにて伝えられたとのことだ。
On earnings call, EA says @Respawn Star Wars action game will likely drop in Fiscal 2020, meaning by March 2020.
— Geoff Keighley (@geoffkeighley) January 30, 2018