ファミコンのゲームを作れるソフト「NESmaker」開発中。プログラム知識なしで気軽に作れる、カートリッジ化も可能

The New 8-bit Heroesが1月20日より、Kickstarterにてプログラミングを必要としないNESソフトメイキングツール「NESmaker」の開発資金を募るキャンペーンを実施中だ。「NESmaker」はその名のとおりファミコン専用ソフトの総合開発環境を搭載したソフトウェアである。

アメリカ・フロリダ州を拠点とするThe New 8-bit Heroesが1月20日より、Kickstarterにてプログラミングを必要としないNESソフトメイキングツール「NESmaker」の開発資金を募るキャンペーンを実施中だ。

「NESmaker」はその名のとおり「NES」(Nintendo Entertainment System、ファミリーコンピューターをベースとした筐体)専用ソフトの総合開発環境を搭載したソフトウェアである。同じゲーム開発ソフトである『GameMaker』や『Unity』を意識して制作されているようだ。ユーザーは複数あるゲームジャンルを 元に自由にゲームを開発することが可能で、メニューの作成からAIのカスタマイズ、パラメータの設定まで一切のコードを書きこむことなく初期機能のみで開発することができる。

ゲームを彩るためのパレットも、もちろんNESの動作環境に準拠している。更に開発したゲームを実際のハードウェアでプレイするためのカートリッジも付属。ワンクリックでデータを書き込むことが可能だ。「NESmaker」を使った実際のゲーム開発風景に関しては、公式が公開している以下の動画を参考にしてほしい。

開発する上で用意されているゲームジャンルは「アドベンチャー」「プラットフォーマー」「RPG」「ベルトスクロールアクション」「シューター」の5種類の実装が決定している。ゲームを開発するにあたり、上記5つのプラットフォームを複数組み合わせることも可能だ。1例として「アドベンチャー」ゲームエンジンと「プラットフォーマー」エンジンの両方を利用して、メトロイドヴァニアスタイルのサイドスクロールゲームの作成が可能であることが紹介されている。また、支援の充実度と開発の進行具合によってはサウンドトラックやサウンドエフェクトを制作できる機能も盛り込む予定だという。

キャンペーンは本項執筆時点で残り20日。すでに目標金額とされている約350万円を大きく上回る、約1200万円の資金調達に成功している。支援金額毎の報酬プランは現在6つあり、「NESmaker」を入手するには36ドル以上の出資が必要となっている。88ドル以上を出資すれば、先述したゲームを書き込むためのカートリッジとツールのセットが付属し、256ドル以上の額を出せば「Pro」仕様として、ツールがNESを意識したデザインものに変わる。

さらに2,048ドル以上を出資すればスポンサーとして公認が得られ、最終プランに関しては1万ドル以上の出資を要する代わりに「開発チームに自分が思い描くゲームを作ってもらうこと」ができるというサービスが受けられる。興味のある方はぜひ出資を検討してみてはいかがだろうか。

Takayuki Sawahata
Takayuki Sawahata

娯楽としてだけではなく文化としてのゲームを知り、広めていきたい。ジャンル問わず死にゲー、マゾゲー大好き。

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