「ルートボックス」を開き続ける風刺ゲーム『I Can’t Believe It’s Not Gambling』発表。課金箱を開けるスリルと中毒性を描く

インディースタジオMutant Entertainmentは11月14日、『I Can't Believe It's Not Gamblin』を発表した。『I Can't Believe It's Not Gambling』は、直訳すると「(ルートボックスが)ギャンブルじゃないなんて信じられない」。

インディースタジオMutant Entertainmentは11月14日、『I Can’t Believe It’s Not Gambling GOTY Edition』を発表した。対応プラットフォームはSteam。発売日は11月29日を予定しているという。『I Can’t Believe It’s Not Gambling GOTY Edition』は、直訳すると「(ルートボックスが)ギャンブルじゃないなんて信じられない ゲーム・オブ・ザ・イヤーエディション」という意味を持つ。今海外で賛否両論が繰り広げられているルートボックスを風刺するタイトルだ。ゲームのテーマに合わせてか、Steamストアには皮肉たっぷりな紹介文が並ぶ。

「ルートボックスを開けるのが好き、でもその間の退屈なゲームプレイは嫌い?そんなあなたのためのゲームを作りました!ボックスを開けて、アイテムのダブりに怯えながらも、ほしいアイテムを手に入れるスリルを体感しよう!法律と倫理のギリギリのラインを攻めよう!キッズよ、これはゲームなので親のクレジットカードを使ってもOKだ!」
 

『I Can’t Believe It’s Not Gambling GOTY Edition』では、プレイヤーはひたすらルートボックスを開き続ける。ルートボックスを開きスキンや帽子などレアアイテムを引き当てることで、新たなルートボックスをアンロックする。そしてさらに高いレベルのルートボックスのアンロックを目指す。ダブったアイテムを売ることでゲーム内貨幣を得ることができ、その貨幣を使ってさらなるルートボックスを開けていく。Mutant Entertainmentは「このゲームは、ルートボックスにおける中毒的なむず痒さを忠実に再現している」と述べている。また本作にはアイテムを組み合わせたクラフトやコレクション要素なども実装されているという。

今海外ではルートボックスがギャンブルになるのではないかと激しく議論されている。イギリスベルギーなどのギャンブルの各コミッショナーが、ルートボックスの要素を含むタイトルを対象に、ギャンブルに含まれるのかという調査をおこなっている。タイトルの「It’s Not Gambling」という部分はこうした事象とかけているのだろう。

ちなみに開発者は本作を「純粋なパロディ」と説明しており、実際のゲーム内課金は存在しないと説明している。ゲームを遊ぶことでギャンブルに昂ずる自分を客観視させることを目的としているようで、このゲームを4時間以上遊んでいる人々は医者に診てもらった方がいいとも紹介している。

以前には、モバイル向けにガチャを風刺したゲーム『ガチャ人生』と呼ばれる作品がリリースされていた(ゲームキャストによるレビュー)。『I Can’t Believe It’s Not Gambling GOTY Edition』はゲーム説明を見る限り、ゲーム性自体はいくらかシンプルなようであるが、どういったギミックを仕込んでくるのか、気になるところだ。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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