『アサシン クリード オリジンズ』には、先週発見された「ピラミッド内の謎の巨大空間」がすでに実装されていた?隠し部屋が確認される

先週、エジプト・ギザに位置するクフ王の大ピラミッドの内部にて、新たな巨大空間の存在が発見されたというニュースが世界中を駆け巡った。これは日本を含む国際研究チームが2015年から調査を進めていたもので、ミューオンと呼ばれる宇宙から降り注ぐ素粒子を利用してピラミッド内部の空間を透視した結果明らかになった。その巨大空間は王の間へと続く大回廊の真上に存在し、長さは30メートル以上。大回廊に匹敵するほどの広さである可能性があるという。また、ピラミッド北面の入口付近では、別の通路らしき空間の存在も確認されている。

調査プロジェクトに協力していたNHKの公式サイトより。赤い部分が今回発見された空間の位置だが、そこに通じる経路はまだ発見されておらず、内部調査にはまだ至っていない

今回の発見が報じられる直前に、Ubisoftが古代エジプトを舞台とする『Assassin’s Creed Origins(アサシン クリード オリジンズ)』を発売していたこともあり、海外ゲーマーの間では「これは次のDLCの宣伝か?」とか「早くアップデートで追加するんだ」といったジョークも飛び交った。しかし、そういったDLCやアップデートは必要ないかもしれない。というのも、本作の中で再現されているクフ王の大ピラミッド内には、実はこの巨大空間がすでに実装されていたのではないかと海外メディアKotakuが報じているからだ。

本作でプレイヤーはクフ王の大ピラミッドの中に入ることができる。盗掘口から入って上昇通路へ、そして大回廊を通っていけば石棺が置かれた王の間へと、実際のピラミッド内部と同じように再現された中を進んでいくことができる。上の画像でいうと、大きな櫓のような部分(重量軽減の間)の下の部屋が王の間だ。現在のところ王の間から先に進む経路は発見されていない。しかし本作のゲーム内では壁に隠し扉があり、実際には存在が確認されていない部屋へと通じている。その部屋は大回廊の真上というよりは、隣あるいは斜め上といった位置になると思われるが、今回ニュースになった巨大空間に近い場所であるため話題となっている。

*7分50秒あたりから、隠し部屋に入る様子が確認できる

『アサシン クリード』シリーズはもちろんフィクションではあるが、なぜUbisoftはピラミッド内部を精巧に再現する中、現時点で実際には確認されていない部屋をあえて配置したのだろうか。当然ながら、本作を開発していた頃にはこの巨大空間の存在も明らかになっていない。その答えとして『アサシン クリード』シリーズの時代考証を担当しているMaxime Durand氏はKotakuに対して、Jean-Pierre Houdin氏の説を支持しているとコメントしている。Houdin氏はフランスの建築家で、謎に包まれているピラミッドの建設方法の新説を唱えた人物として知られている。巨大な石材を積み上げていく方法として諸説ある中、Houdin氏はピラミッド内部に螺旋状の回廊を造り、その中を通して運んでいたのではないかとしている。

またHoudin氏は、クフ王の葬儀用の道具を収め、そして王の間を最後に閉じる際に退避する場所として、王の間の近くには控えの間が存在しているのではないかという説も唱えている。本作でプレイヤーが入ることができる隠し部屋は、その控えの間ということのようだ。まだ盗掘に遭っていないという設定なのか、内部は多数の装飾品で埋め尽くされている。Durand氏は、この部屋が近い将来実際に発見されることに賭け、プレイヤーには一足早く訪れてもらおうと思ったと語っている。本作の開発にはHoudin氏も協力していたそうで、気まぐれに隠し部屋を設けたわけではなく、あくまで学説のひとつを再現したということだったのだ。

今回国際研究チームがピラミッド内で発見した巨大空間については、まだその内部が実際に確認されたわけではないため、Houdin氏が主張する控えの間であると結びつけるのは早計だろう。しかし、今回の発表と本作の発売時期が重なり、そして巨大空間と同じような場所に隠し部屋を配置していた事実は偶然というにはできすぎた話で、Ubisoft自身も驚いているのではないだろうか。いずれにせよ、古代の文化を学ぶことができる「Discovery Mode」を実装予定である本作にとって(関連記事)、よいプロモーションになったかもしれない。

『アサシン クリード オリジンズ』はPC/PlayStation 4/Xbox One向けに現在発売中だ。興味のある方はピラミッド内を探索してみてはいかがだろうか。

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