『Half-Life』発売から19年経った今も修正パッチを配信、現代FPSの基礎を築いたValveの原点
Valve Corporationは11日、『Half-Life』の最新アップデートを配信し、コミュニティ内で報告されていた複数の不具合を修正した。特筆すべきは、同作が発売から19年も経過しているタイトルだということだ。Steamが誕生する以前の20世紀末、現代の一人称視点アクションアドベンチャーゲームの基礎を築いた同作は、今もまだ放置されることなくコミュニティの情熱とともに生き続けている。ちなみに前回のアップデートは2013年。同様に不具合の修正が施されていた。
『Half-Life』は、1998年にPC向けに発売されたファーストパーソン・シューティングゲーム。それまでは単純に敵を倒すことだけが主な目的だったFPSというゲームジャンルに、ドラマ性や謎解き要素を追加した最初期のタイトルだと言われている。映画のような表現手法を用いた演出や、敵や味方のNPCが状況に応じて行動パターンを変えるAI技術など、当時としては革新的なゲームデザインが高く評価され、50を超えるメディアからゲーム・オブ・ザ・イヤーとして称賛された。
競技としてのFPSの先駆けであり、いまでは世界のe-Sportsシーンを牽引する『Counter-Strike』も、元々は『Half-Life』のModとして開発された。それだけゲーム史における同作の存在意義は大きい。近年では『Half-Life 3』や『Half-Life 2 Episode 3』といった続編の存在がたびたび話題に上るが、いずれも表立った情報はない。また先月には、『Half-Life 2: Episode One』と『Half-Life 2: Episode Two』を含めた多くのValveタイトルで脚本を務めたChet Faliszek氏が、12年にわたって在籍した同社を去ったことが取り沙汰された。『Half-Life』の話題性はちっとも半減期に達していない。