『LoL』新チャンピオン「無情の影、ケイン」、大鎌を操り2つの形態に変身する近接攻撃チャンピオン

7.13パッチが実装となった6月28日、『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』の開発運営を行うライアットゲームズは次期新チャンピオン「無情の影、ケイン」を発表した。長髪に半身を侵す鎧のような構造が目を引く「ケイン」は、特徴的な大鎌を獲物として敵チャンピオンの魂を刈り取る。

7.13パッチが実装となった6月28日、『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』の開発運営を行うライアットゲームズは次期新チャンピオン「無情の影、ケイン」を発表した。長髪に半身を侵す鎧のような構造が目を引く「ケイン」は、特徴的な大鎌を獲物として敵チャンピオンの魂を刈り取る。敵の魂で飢えを満たすとどちらかを選んで変身できる2つの形態は、アサシンタイプとファイタータイプに大別でき、スキルにそれぞれ別種のボーナス効果がつくようになる。

 

初登場の「永続変身チャンピオン」

ケインの能力を説明する前に、彼の設定とその根幹となる変身メカニズムについて紹介しよう。ケインの武器である大鎌は生きている武器「ダーキン」のひとつで、個体名をラーストという。ラーストはケインの体を乗っ取って自分のものにしようとしており、それをゲーム的に表現したのが変身能力だ。

ケインは敵チャンピオンにダメージを与えたり、敵チャンピオンをキルしたりすると「魂」を獲得する。ケインのプレイヤーにはこの魂の獲得量を示す「魂ゲージ」が表示されており、これが満タンになるとケインは「影の暗殺者」と「ダーキン」のうちひとつを選んで変身することができるのだ。この変身は永続的なもので、一度変身してしまうと、その試合中は変身を解除したり別形態に変身したりはできない。変身が「ケインが進みうる未来の可能性」を示したものだと考えれば、変身を戻したり途中から別の未来を選べなかったりする理由がわかりやすいだろう。

影の暗殺者となって殺戮の限りを尽くすか、ラーストに体を奪い取られ人間を超越した化物になるか。この変身により、ケイン自身の能力も微妙に変化するため、状況に合わせてある程度柔軟に運用していくことが可能だ。

 

ケインの能力

ケインは近接攻撃チャンピオンであり、適したロールはジャングラー、使用リソースはマナとなる。Qの「飛影斬」は短距離をダッシュして着地地点で大鎌を振り回し、周囲の敵ユニットにダメージを与えるスキルで、ジャングル周回時のダメージスキルのひとつとなる。Wの「刃影襲」は直線状の範囲にダメージを与えるスキルで、当たった敵の移動速度を低下させる効果もあるため、敵チャンピオンとの戦闘時に効果的に使っていきたい。Eの「影抜き」はケインの最大の象徴で、使用するとマップ上のあらゆる壁を通り抜けられるようになる。壁の中にいる間も自身のスキルは使用可能で、敵からの攻撃もケインに当たるが、壁の中にいるケインは敵から見えない状態となる(ケインがいる壁には特殊なパーティクルが表示されるが)。Eの効果時間終了時にケインが壁の中に入ったままの場合、最寄りの壁際に弾き出される。攻めにも逃げにも使える非常に興味深いスキルとなっている。Rの「真影侵壊」は、直前にケインが何らかの手段でダメージを与えた敵チャンピオンの体の中に入り抜け出す際に大ダメージを与えるというスキルで、体の中に入っている間のケインは対象指定不可となるため、集団戦で敵の中に飛び込んだ後に攻防を兼ねる能力となっている。

変身前の基本状態では、変身後のスキルボーナスは無論つかない。「影の暗殺者」を選択した場合にはダメージアップや移動速度アップなど、敵に瞬間的に大きなダメージを与えてキルするための能力が向上する。一方で「ダーキン」を選択した場合は体力回復やノックアップなどの付加効果がつき、前線に立って敵を殴り続けるファイターとなる。推奨されるアイテムビルドは、暗殺者ではキル能力を重視した物理攻撃力・脅威ビルド。ダーキンでは防御力を増しつつも物理攻撃力を確保するブルーザービルドが良いだろう。

基本状態ではチャンピオンアイコンの上部に丸い「魂ゲージ」が表示されている。魂が溜まりきって変身が可能になると魂ゲージは消えてアイコンが2つになる。アイコンはリスポン地点以外ではブラックアウトしており変身できない上に、魂の条件が満たされていない形態は4分経過しないと変身できない。リスポン地点に戻ると変身が可能になり、アイコンのどちらかをクリックすることで変身する。変身が完了すると変身先のアイコンに表示が固定される。

変身に必要な魂は2種類あり、どうやら敵の遠距離攻撃型チャンピオンは影の暗殺者への変身に、近接攻撃型はダーキンへの変身に必要な魂を落とすようである。どちらかの魂が必要量貯まればリスポン地点でのみ変身が可能となる。最初は片方の形態にしか変身可能にならないが、4分間待てばもう片方の変身も可能になるため、選択できないという事態には基本的に陥らない。また、試合序盤に変身するためには敵チャンプを多くキルする必要があるが、時間経過によってどんどん変身しやすくなり「30分間変身を残しているなら、敵にくしゃみを引っ掛けたらすぐに変身できる」とリードゲームデザイナーのRiot Scruffy氏はユーザーの質問に回答している。筆者もPBEで試しにケインを触ってみたが、操作難易度は高くはなく、変身によるクラスチェンジの意志決定に重きを置いたデザインがなされているようだ。

ローンチスキンは「Soulhunter Kayn」。クラシックスキンとは大きく色調が変えられている。落ちる魂の色もスキンに応じて変わるようだ。

 

 

その他次期パッチでの実装予定

新チャンピオン・ケインのほかにも、6月28日のPBE更新では次期パッチである7.14での追加コンテンツや変更などが実装された。夏にピッタリの水着スキンシリーズ「プールパーティ」に色違いのクロマが新規実装。変更・調整面ではダイアナ・ウディア・ヨリックなどのチャンピオンが性能を調整され、ステータス「脅威」を持つアイテム群の調整も行われた。7.14パッチは調整期間に祝日があるため、調整面では小規模なパッチになる可能性があるともコメントされている。2週間後の実装予定を見込まれる7.14パッチは、プロシーンにおいてもおそらく夏スプリットの終盤~プレイオフにかけてのプレイ環境になると推測される。ミッドシーズンアップデートからの大きな方針変更はないものの、アイテムやチャンピオンの性能調整でまだまだメタゲームは大きく動いていくだろう。

Sawako Yamaguchi
Sawako Yamaguchi

雑食性のライトゲーマー。幼少の頃からテレビゲームに親しむが、プレイの腕前は下の下。一時期国内外のTRPGに親しんでいたこともあり、あらゆるゲームは人を楽しませるだけでなく、そのものが出発点となって人と人を結びつけ、新しい物語を作る力を持っていると信じている。2012年から始めた『League of Legends』について、個人ブログやTwitterにて日本語で情報発信を続けている。

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