Ubisoftは4月6日、『For Honor(フォーオナー)』の最新パッチ1.05をPC向けに配信した。コンソール向けのアップデートについても近日中に予定されている。大きな変更点としては4月1日のデベロッパー・ライブストリームで発表されていたピースキーパー、ウォーロードの下方修正、ロウブリンガーの上方修正であるが、そのほかのヒーローにも調整が入っている。また新コンテンツとして下記動画で紹介されている12種類の挑発用エモートが追加された。
剣聖は「兜割り」「なぎ払い」のあと、チェーン2撃目ではなく直接3撃目に繋げられるようになる。そのほか左右弱攻撃の始動、弱フィニッシュがブロックされたあとのリカバリー時間が短縮されている。バーサーカーの無限チェーンは4撃目ではなく2撃目から発動。そのかわりスタミナの消費量減少効果はなくなる。コンカラーのフルブロックスタンスおよびシールドバッシュはやや弱体化、とくにシールドバッシュのリポストとバッシュミックスは始動時の上方ガード効果がなくなる。またバッシュを外した場合、リカバリー中にブロックすることもできなくなる。そのほか野武士、守護鬼、ヴァルキリーにも微修正が入っている。
バグ修正としては、アサシンクラスがスタミナ切れの状態でも転倒を防げた問題や、反撃モードの発動をエモートで中断できた問題が解消されている。野武士の隠密スタンスを発動させるためのインプット域が狭すぎた点も、ほかヒーローのフルブロックスタンスと同じ仕様に修正。一定の条件下で、野武士の出血付与攻撃が当たっていなくても出血が適用されるバグも修正されている。
ゲームモードに関しては、先日発表されたエリミネーションのブーストアイテムに関する仕様変更とともに、スカーミッシュの試合時間短縮を狙った変更が加えられている。今後のデイリーオーダーは、ゲームモードのPvP、PvAI問わず進行するようになり、またゲームモードを問わない新しいデイリーオーダー枠も用意される。
装備品のステータスはボーナス、ペナルティともに最大値が減少。また反撃モード用ビルドの弱体化を図るため、反撃モード中は反撃防御と反撃モードの攻撃ステータスのみが適用され、通常の攻撃・防御ステータスは上乗せされなくなった。防御による反撃増大はブロックかパリィが成功したときのみ、負傷による反撃増大は実際にダメージを受けて反撃ゲージが溜まるシチュエーションでのみ適用される。
また4月6日に配信された「Warrior’s Den」では、プレイヤー・スキルレベルの分布グラフ(開発陣が内部的にデータ化しているもの)と、スキルレベルごとのヒーロー間勝率(デュエル)が公開された。60万マッチ分の数値をもとにしたという彼らのデータによると、プレイヤーの75%が含まれる中間レベル層では、ヒーローの向き・不向きによって勝率にバラツキが見えるが、トータルでの勝率はどのヒーローも45%から55%の間に収まっている。
やはりピースキーパーはほとんどのヒーローに対して脅威となっているが、剣聖に対しては勝率41%と負け越している。また今回弱体化されたウォーロードもデュエルではそこまで圧倒的な勝率を誇っているわけではない。異端児の守護鬼の方が健闘している。なおウォーデンの数値が低い点については、入門ヒーローであるがゆえ、ほとんどのプレイヤーが戦い方を熟知しているという理由が挙げられている。
バランスが崩れているのは中間層ではなく、トッププレイヤーのいる上位10%の層である。上位10%ではピースキーパーがデュエル勝率56%、ウォーロードが57%と高い数値を残している。コンカラーと守護鬼も55%とやや高い。逆にバーサーカーと剣聖は40%前半に落ちており、いずれもウォーロードに対して勝率30%台と大きく負け越している。
今回および今後のバランス調整では、全ヒーローの勝率をスキルレベル問わず45%から55%の間に収めること、またデュエルの組み合わせによる勝率のばらつきも縮小することを狙いとしている。次回のアップデートではレイダーを強化することにも触れられており、将来的に勝率のバランスが整った際には、退屈なマッチになりがちなヒーロー間のバランス調整に取り掛かるという。