Ubisoftは4月1日、週次で開催しているライブストリーム「Warrior’s Den」にて『For Honor(フォーオナー)』の次回アップデートに含まれる変更内容を発表した。先日海外コミュニティにてボイコットの動きがあったことも影響してか、これまでよりもディテールに踏み込んだ配信となっていた。なお今回の配信内容を受け、Redditにてボイコット勧誘スレッドを立てた「jbaayuon」氏は、あらたにボイコットの中止を訴えかけるスレッドを立ち上げている。
近日中に予定しているアップデートでは、ほぼ全てのヒーローに調整が入る。配信ではゲームディレクターのRoman Campos Oriola氏とDamien Kieken氏により、12体のヒーローのうちピースキーパー、ウォーロード、ロウブリンガーの3体について詳細な説明がなされた。
まずピースキーパーの範囲攻撃が弱攻撃と同じ扱いになる。つまりガードされると弱攻撃のように弾かれるようになる。また現在は範囲攻撃をインプットしてから、対戦相手の画面にフィードバックされるまでに時間差があり、実際よりも動きが速く見えている。こちらも次回アップデートで修正される。ステップストライクのダメージ量は20から15に減り、ブロックされた場合のリカバリー時間が長くなる。代わりにリポストスタブがわずかに強化される。まずはこれらの変更が適用され、さらなる変更が必要かどうかはそこから判断していくという。
ウォーロードのヘッドバットについては、スタミナ消費量が12から15に変更され、回避可能時間と、技をはずした場合のディレイ時間が長くなる。またフルブロックスタンス中は攻撃をブロックしてからでないとヘッドバットを出せなくなる。Oriola氏によると、ピースキーパーよりも下方修正点が少ないのは、この数週間のうちにプレイヤーがウォーロードとの戦い方を覚え、勝率が落ちてきているからである。むしろウォーロードの問題は、平均マッチ時間が長すぎるという点にあるとOriola氏は答えている。
ロウブリンガーは現在バーサーカーとともに統計上最弱級のヒーローとなっているが、次回アップデートで上方修正される。ロングアーム後の左右強攻撃、パリィ後のインペイルリポストおよびライトリポストはガード不能になる。また迅速な裁き(強、弱、強コンボ)は2撃目の弱発動が700msから500msに短縮。そのほか各種コンボ技のダメージ強化と発動時間短縮も加わる。
また次回アップデートでは、野武士の隠密スタンスを発動するためのインプット幅が狭すぎた点を修正。アサシンクラスがスタミナ切れの状態でも転倒を防げたバグも修正される。装備品には全体的にブースト効果を下げる処置がなされ、これにより反撃モード用ビルドが弱体化する。エリミネーションマップのブーストアイテムは、マッチ開始から20秒後にスポーンするよう仕様を変更。ブーストを拾うまでの時間も1秒延長される。
今回の配信では、フォーラム上で問題視されている点を網羅するように、運営陣からの回答および現状報告がなされた。そのなかで『For Honor』のプロデューサーStephane Cardin氏は、現在の最優先事項は「何よりもスタビリティの改善」としており、問題解決に向けて全力で取り組んでいるとコメントを残している。
Ubisoftによるここ数日間の真摯な対応を受け、海外コミュニティのボイコット運動は鳴りを潜めつつある。ボイコット中止を訴える「jbaayuon」氏のスレッドには、「我々が求めていた回答は得られた」「身代金を受け取ってから人質を殺すのは狂人だけだ」など納得した様子のコメントが多く寄せられている。問題は山積みではあるが、ひとまず「コミュニケーション不足」という点については解消されつつありそうだ。