『フォーオナー』海外コミュニティがボイコットを検討、1万票以上の賛成が集まる。開発陣もコメントを残す


Ubisoftによる剣戟アクション『For Honor(フォーオナー)』について、ゲームへの参加を一時的にボイコットする運動が海外で検討されている。ボイコットへの参加を勧誘するスレッドが海外投稿フォーラムRedditにて立ち上げられ、1万1000件以上の賛成票が集まっている。プレイを停止すると予告されている期間は、アメリカ東部標準時(EST)の4月3日午前5時からの1日間。同スレッドにはUbisoftからもコメントが寄せられ、改善に向けた取り組みに意欲的であるとの意思表明がなされたが、本稿執筆時点ではボイコット決行に対するコミュニティの意見は変わっていない。最終判断は現地時間3月31日午後1時(日本標準時4月1日午前3時)から配信される Ubisoftのライブストリーム(Warrior’s Den)の内容を踏まえて下される。

スレッドを立ち上げた「jbaayuon」氏の投稿によると、今回のボイコットはUbisoftおよびゲームに対するヘイト運動ではなく、『For Honor』を愛し、その可能性を信じているからこその行いである。運営陣とコミュニティとの間で適切なコミュニケーションを図ることで、ゲームをより良くしたいとの願いが込められている。彼が運営陣に求めているのは、コミュニティが運営陣を信頼できるような姿勢と理由を見せることである。

『For Honor』はリリース当初から何度もつまずいてきた。不安定なP2Pコネクション、マッチメイク、ヒーローのパワーバランスとマイクロトランザクションに対する不満。今回の運動は、こうしたコミュニティから挙げられた問題に対し、運営陣から納得のいく回答を得られなかったことがきっかけとなっている。これだけの問題を抱えた作品にも関わらず、ゲームから離脱するのではなくボイコットという手段を取ろうとしているのは、やはり『For Honor』には他作品では替えられない独自の魅力が詰まっているからだろう。

3月30日には早速、ゲーム内通貨の獲得量に調整が入った

3月30日に適用された最新アップデートでは、すでにコミュニティの声を意識した変更が下されている。3月上旬に同期ズレの問題により削除された「川の要塞」マップが復活し、マッチ完了報酬および各種オーダーのスティール(ゲーム内通貨)獲得量が全体的に増加した。マッチ完了報酬は25%、デイリーオーダーは33%、コントラクトオーダーは50%、イベントオーダーは500から1000スティールだったものが2000スティールにアップした。この変更により「最初の2時間で得られるデイリーのスティール量が45%ほど増加します」とあえてコメントしていることから、コミュニティで話題となったゲーム内通貨への不満を意識していると考えられる。

また「コミュニケーションが不足している」というコミュニティからの指摘に対しては、3月30日よりウィークリーでのブログ更新を開始した。ブログではスティール獲得量の調整について言及しているほか、装備品のバランス、とくに反撃モードに特化したビルドがあまりに強すぎる点は運営陣も認識していると述べている。

それでもまだ「jbaayuon」氏ならびにコミュニティは納得していない。はたして4月1日のライブストリームにて彼らの信頼を勝ち取れるような質疑応答がなされるのか。配信内容とコミュニティの反応に注視したい。