マイクロソフトのXbox事業責任者Phil Spencer氏は3月3日、同社のLarry Hryb氏が制作するポッドキャストに出演し、先日発表されたXbox One向けの新サブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」について語った。海外メディアGameSpotなどがその内容を報じている。
同サービスは、月額9.99ドル(約1120円)を支払うことで、対象のXbox Oneタイトルおよび後方互換に対応してXbox One上でプレイ可能なXbox 360タイトルがプレイし放題というものだ。マイクロソフトのほかに、カプコンやバンダイナムコ、2K、ワーナーなど国内外の主要パブリッシャーから100タイトル以上がラインナップされる(関連記事)。
*該当部分は33分15秒あたりから
先週のGDC 2017に合わせて突然発表されたXbox Game Passだが、Spencer氏によるとマイクロソフトは2、3年前からこの計画を進めてきたという。同種のサービスであるEA Accessは2014年8月に開始しているので、その成功を受けてということかもしれない。そのラインナップは固定ではなく、パブリッシャーの意向によって提供終了するタイトルも出てくることは公式サイトでも説明されていたが、Spencer氏はこの点についてあらためて認め、タイトルによっては短い期間だけ提供されるものもあるだろうとした。しかし、大部分のタイトルは継続的に提供することになるという。また、マイクロソフトはパブリッシャーの計画を事前に知る立場にあるため、どのようなタイトルが新たに登場するのか事前に告知するなどして透明性を持たせ、ユーザーには納得した上でサービスに加入してもらえるようにするとした。
さらにSpencer氏はこのサービスについては過去のタイトルを並べるだけではなく、最新作や、さらには新作を先行独占配信できるプラットフォームにもしていきたいという。映像ストリーミングサービスのNetflixも当初は見逃した映画やテレビ番組を観るためのものだったが、いまでは競合他社では観られない独自の番組を制作するようになっている。Spencer氏は例として、短いストーリーをエピソード形式で描くゲームを挙げ、そういったスタイルのものならばXbox Game Passのビジネスモデルにぴったりだと語っている。
Spencer氏が適正だと語る月額9.99ドルという価格に関連して、マイクロソフトのマーケティング責任者のAaron Greenberg氏によると、たとえばひと月あたりが割安になる年間プランなどを販売する計画はないそうだ。また、ホームXbox上で誰かがXbox Game Passに加入していれば、家族などサインインした全員がそのタイトルを共有することができることもTwitter上で認めている。
ちなみにXbox Game Passサービス提供地域について、発表では少なくとも27か国でまず展開し、その後拡大していくとしていた。そこで現在Xbox Liveが提供されている国の中でXbox公式サイトにXbox Game Pass紹介ページが用意されている国を調べてみたところ、以下の30か国が該当した。残念ながら現時点で日本は含まれていない。