EXOR Studiosは2月13日、タワーディフェンス&見下ろし型視点シューティングゲーム『X-Morph: Defense』をSteam(Windows)/PlayStation 4/Xbox One向けに発表した。本作でプレイヤーは地球に襲来したエイリアン「X-Morph」となり、その侵略を阻止すべく応戦してきた人間の軍隊と戦う。
ゲームの目的は、X-Morphが設置した侵略の拠点となる「ハーベスター」を人間(以下、「地球軍」と呼ぶ)の波状攻撃から防衛することだ。1ウェーブごとにどのような地球軍のユニットが攻撃してくるのかをまず確認し、そして戦闘を開始するとともに防衛ユニットを配置していく。二つの防衛ユニット間には「レーザーフェンス」を張ることができ、これで地球軍の行軍進路を塞ぐとその進路を迂回させることができる。コストの低いユニットを多く配置してレーザーフェンスで迷路を築くか、それとも攻撃力を重視したユニットを配置して短期戦に持ち込むか、ウェーブごとに練る計画が重要になってくる。たとえば、人型のロボットはレーザーフェンスをジャンプして飛び越えてくるため、前者の戦略はリスクが大きい。
タワーディフェンスでありながら、自由にフィールドを動いて攻撃できるプレイヤーキャラクターが存在するゲームはさまざまあるが、本作では操作する自機に戦闘機を導入している。視点はそのまま見下ろし型で、いわゆるツインスティックシューティングとなる(PC版でゲームパッドを使わない場合はマウス&キーボード操作に対応)。X-Morphの戦闘機は4つの形態に変形することができ、それぞれ異なる特殊チャージ攻撃と通常攻撃を備える。「Plasma Fighter」はバランス型で、対空・対地どちらもそつなくこなす。「Dark Matter Bomber」は時間をスローにさせ、ビルを真っ二つにすることができる爆弾を投下して地上ユニットをまとめて対処できる。一方「Shredder Fighter」は地球軍の戦闘機を多数同時に相手する際に能力を発揮する。そして「Laser Destroyer」は、巨大なユニットに対応できるレーザー兵器を装備する。また戦闘機は「Ghostモード」を搭載しており、プレイ中に有効にすることによって『斑鳩』のように敵機の弾を無効化することができる。
本作のもうひとつの特徴は、EXOR Studiosが独自に開発したSchmetterlingエンジンによって、そびえ立つ高層ビルから小さな車や街路樹まで、ゲーム内のオブジェクトのほぼ全てが破壊可能であることだ。それは侵略者として振る舞うためにただ破壊するわけではなく、ビルを倒したり橋を落としたりして地球軍の進路を塞いだり、瓦礫の雨を降らせて攻撃したりといったことに利用する。ゲームが進むと地球軍はビルの高さほどもある超巨大ロボットを投入してくる。そのロボットは守るべきはずの街を破壊してでもX-Morphの侵略を阻止しようとするだろう。
ゲームのステージには日本やロシア、南アフリカなど、南極以外のすべての大陸からさまざまな都市が登場するが、EXOR Studiosに伺ったところ、はっきりその国だと分かる実在のランドマークなどはレベルデザインの自由度を狭めるため、あえて設置していないとのこと。そのせいか、日本ステージの映像を見てもあまり日本らしさを感じられないのは少し残念だ。また、本作は画面分割でのオフライン協力プレイに対応しており、同モードではすべてのミッションにおいて地球軍の攻撃がより激しくなるなど、協力プレイ専用に調整される。片方のプレイヤーがユニットの配置を、もう片方が戦闘機での攻撃を担当するなど、攻略には二人の連携が重要になる。
開発元のEXOR Studiosは街にあふれるゾンビをひき殺す『Zombie Driver HD』を手がけたスタジオだ。本作はその開発が終わった2013年から、タワーディフェンスとシューティングの両方のファンにアピールできるものを目指して開発が進められてきたという。
『X-Morph: Defense』は2017年内発売予定。今回の発表内に「Coming soon」と記載されているため、そう遅くない時期に発売されるだろう。なお、EXOR Studiosに確認したところ、本作は日本語表示に対応予定とのことだ。またPlayStation 4/Xbox One版の国内発売についても尋ねたところ、パートナーとなる国内販売元がまだいないため未定だが、重要な国であると認識しておりできる限りのことをするつもりだ、との回答をいただいた。