『クロックタワー』へのトリビュート作『Remothered: Tormented Fathers』正式発表。トレイラー映像も


初代『クロックタワー』へのトリビュート作品として誕生したサイコロジカルホラー・アドベンチャー『Remothered: Tormented Fathers』が正式発表された。リリース時期は2017年、対象プラットフォームはPCおよびPlayStation 4を予定している。

本作の主人公ローズマリーは失踪した少女の謎を追うため、少女の父親リチャード・フェルトン宅を訪れる。不気味で古風なマンションに住むリチャード。彼は謎の病にかかっており、言動もなにやら危うい。ローズマリーはフェルトン家の娘の失踪と、とある虐殺事件が関係していると踏んでいるが、はたして真相はいかに。

『Remothered: Tormented Fathers』は3人称視点のサバイバルホラーであり、プレイヤーはローズマリーを操作して家族の謎を解き明かす。トレイラーに映るのは怪しい白髪の老人、血に染まる少女、赤色の修道女など、どこか異常な香りのするキャラクターばかり。常軌を逸した者たちに追われ、逃げるか隠れるかの選択に追われ続けることだろう。

ローズマリーには銃など強力な殺傷武器は与えられず、物音や足音を頼りに敵の位置を把握し、相手の裏をかいたり、身の周りのアイテムで一時的に足止めすることになる。ときには追跡者から走って逃げる思い切りのよさも必要だが、音を立てれば相手に自分の居場所を知らせることになる。状況に応じて適切な判断を下すことが重要だ。

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主人公ローズマリー
主人公ローズマリー

本作は当初、イタリアのゲームデザイナーChris Darril氏が2007年より個人開発で進めていたプロジェクトである。当時は18歳のDarril氏による個人プロジェクトであったが、その後さまざまなホラープロジェクトにてキャリアを積み、紆余曲折あって原点となる『Remothered』の開発を再開した。2007年当時は2Dタイトルの予定であったが、現在はUnreal Engine 4による3Dグラフィックに変更。開発にはStormind Gamesの協力を得ている。

なおDarril氏のバイオグラフィーによると、本作は『クロックタワー』や『サイレントヒル』へのトリビュート作であると同時に、映画「羊たちの沈黙」「ローズマリーの赤ちゃん」といったクラシック作品にも影響されているとのこと。映画的な演出を実現するため、カットシーンにはハリウッドのベテランが、キャラクターの演技(モーションキャプチャー)には俳優陣が採用されている。サウンドについては『メタルギアソリッド』シリーズや『サイコブレイク』『キングダムハーツ』など幅広いジャンルで作曲、音楽ディレクターを務めてきた戸田信子氏が担当している。

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Darril氏は2015年にリリースされたホラーアドベンチャー『Forgotten Memories: Alternate Realities』(Psychose Interactiveより発売)の共同ディレクターを務めたほか、『クロックタワー』の精神的続編として2016年にリリースされた『Nightcry』でもコンセプトアーティストとして関与していた。同じく初代『クロックタワー』を意識したゲームとして、『Nightcry』とはまた一味ちがった体験を届けてくれるのか、続報を待ちたい。