「柴犬」の世話をする“飼い主シミュレーター”『YEAR OF THE DOG』開発中。犬育成ゲームに『ぼくのなつやすみ』エッセンスを取り入れる

 

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第521回目は『YEAR OF THE DOG』を紹介する。

YEAR OF THE DOG』は、柴犬を世話する飼い主となるシミュレーターゲームだ。舞台となるのは現代のサンフランシスコ。主人公は、パートナーの海外出張の期間中の柴犬Kibaの世話を頼まれた青年だ。犬の扱いが不慣れで世話をすることに気が進まない主人公と、天真爛漫でおとぼけな柴犬との絆が描かれるという。ちなみにプレイヤーとなる柴犬を、他の犬に変更することは考慮していないようだ。

本作では、ゲーム内の毎日を柴犬とともに過ごす。ゲーム内には時間が流れており、サンフランシスコのアウター・リッチモンド街を散歩することで時間を費やすわけだ。散歩を重ねることでご近所さんと仲良くなることや、近隣に住む犬と顔見知りになることがあるという。ほかの飼い主や犬とのふれあいを通じて柴犬との絆を深めるのだ。絆を深めるだけでなく、訓練することで飼い主として柴犬を賢くしていくことも重要であるとのこと。散歩や訓練、毛繕いやエサやり、対話など多岐にわたるコミュニケーションを介して飼い主と柴犬の“微妙な仲”を深めていくのだ。本作にはカメラモードが搭載されており、思い出の一枚を保存することもできる。ローポリゴンで表現された柴犬の無邪気な表情をレンズに収めよう。

システムとしてはチャプター形式が採用されており、日々の生活の中なんらかの条件を満たすことチャプターが進行していくようだ。ゲームとしては、リニア型のアドベンチャーゲーム『Lieve Oma』に『Nintendogs』と『どうぶつの森』を混ぜたような作品になると説明。しかしもっとも大きな影響を受けたのは『ぼくのなつやすみ』『怪獣が出る金曜日』のような「日常生活ゲーム」であるとのこと。

開発を手がけるのは個人開発者Keane Ng氏。アメリカ・サンフランシスコに住む柴犬愛好家だ。柴犬については「しつけには時間がいるし、我慢が強いられる。『ダークソウル』のような犬だ」とひねくれた表現でその愛情を示している。これまでにもローポリゴンを用いた作品をitch.ioにていくつかリリースしている。柴犬を愛してやまない開発者が手がける飼い主シミュレーター『YEAR OF THE DOG』は、PC/Mac/Linux向けに2018年に発売予定。コンソール展開も検討中であるとのことだ。