わずか60秒で、約200光年もの長旅に備える宇宙漂流サバイバル『60 Parsecs!』開発中。核シェルターで避難生活を送る『60 Seconds!』の続編

まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第502回目は『60 Parsecs!』を紹介する。『60 Parsecs!』では、プレイヤーは宇宙ステーションのキャプテンとして、60パーセクの長旅に備えるため、爆発までの60秒間で必要な物資・クルーを脱出用ロケットに運びこむ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第502回目は『60 Parsecs!』を紹介する。

本作は『60 Seconds!』で知られるポーランドのインディーデベロッパーRobot Gentlemanが開発するサバイバル・シミュレーションゲーム。前作『60 Seconds!』では、1950年代に核爆弾が投下された「もしも」の米国を舞台に、核シェルター内で避難生活を送る家族のサバイバル生活が描かれていた。ゲーム開始から60秒以内に、自宅から核シェルターへと食料や日用品を大急ぎで運ぶという慌ただしいスタートを切り、その後は限られた物資を家族に分け与え、ときには危険を承知で外出しながら救助が訪れるのを待つという作品であった。

そして続編となる『60 Parsecs!』では、宇宙ステーションの爆発事故により急遽脱出を余儀なくされた宇宙飛行士たちの生存劇が描かれる。プレイヤーは宇宙ステーションのキャプテンとして、60パーセク(1パーセク=3.26光年)の長旅に備えるため、爆発までの60秒間で必要な物資・クルーを脱出用ロケットに運びこむ。前作のダークユーモアや心和らぐアメコミ調の2Dイラストはそのままに、未知にあふれた銀河系を航海するという予想のできないゲーム展開と、パワーアップした戦略性が特徴となっている。

身体からキノコが生えはじめた乗組員と、コーヒーを飲んでくつろぐタコ型宇宙人

危機的状況に備えるための準備フェーズと、イレギュラーな環境下で生活するサバイバル・フェーズに分かれている点は前作と同じ。食料の供給バランスを考えながらスープ缶で飢えをしのぎ、ランダムイベントで遭遇する怪しい宇宙生命体や病原菌に悩まされ、身も心も疲弊しながら目的地を目指してロケットを稼働させる。初見でのクリアが難しかった『60 Seconds!』の続編だけあって、そう簡単にはゴールインさせてくれないだろう。トラブルの対処方法ひとつでクルーの命運が分かれる、スリリングな冒険がプレイヤーを待ち受ける。

『60 Parsecs!』の対象プラットフォームはPC(Steam)および各種コンソール(詳細未定)。リリース時期もおなじく未定となっている。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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