ノワールADV『Night Call』 タクシードライバーとなり、乗客との会話から殺人事件の真相を探り出す

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第334回目はタクシードライバーとなり殺人事件を調査する『Night Call』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第334回目はタクシードライバーとなり殺人事件を調査する『Night Call』を紹介する。

『Night Call』は「新しいタイプの物語と、ノワールのゲーム」と開発陣が表明しているアドベンチャーゲームだ。プレイヤーはタクシードライバーとなり、客と会話していくなかで街で起きている事件に関係する情報を集め、真相を探り出すことが目的となる。

舞台はパリ。一人のタクシードライバーが、真夜中からのシフトで街を回り、朝になるまでさまざまな客を乗せる。運転しているあいだ、ドライバーから客に話しかけることもあるし、客のほうから話を振ってくることもある。会話をするなかで、ドライバーは乗客にはそれぞれの事情があることを知る。時にはドライバーと客という関係で喋るのではなく、司祭のように、あるいは親友と話すように話し込むこともある。

そんな日常を繰り返すなか、ある時パリで殺人事件が発生する。被害者はなんと、自分のタクシーの乗客だった。ドライバーは最後に生きていた姿を見たひとり。警察の調査が停滞しているなか、タクシードライバーはその立場を生かし、乗客と会話するなかで事件の手がかりを集め、真相を探っていく。

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堅気ではない男が事件に関係があるかもしれないことを喋る。重要な情報のテキストは色違いで表示されるようだ。

タクシーに乗り込むさまざまな乗客は出現する順番が決まっているわけでなく、プレイヤーのゲームプレイによってランダムに登場する。乗客との会話のなかでどんな反応をしたか、どんな考えを持っているのかを書き留めておくことが、事件の真犯人を見つけ出すカギとなるという。

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事件の情報を集め、整理するドライバー。その調査の先には何が待ち受けているのかだろうか

本作で描かれるパリは、「愛の都」「花の都」という観光でイメージされる華やかな描き方をせず、ノワールらしく薄暗くリアルな都市の描写を目指している。マップもゲーム用にデフォルメされたものではなく、現実のパリの“105.4キロ平方メートル”を再現していることも特徴。総じて真夜中のパリでタクシーを運転し、乗客と会話する体験や、不穏な空気を表現することに注力している。

『Night Call』はPC/iOS/Androidでのリリースに向けて開発中。公式サイトはこちらから。

Hajime Kasai
Hajime Kasai

ブログ「GAME SCOPE SIZE」を運営。その他のメディアにも寄稿しています。

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